健康トピックス  

正しい知識を予防を -若者に広がる性感染症-




気づかないうちに感染していきます

 最近、HIV感染症(エイズ)と共に、クラミジアやヘルペスウイルスなどによる性感染症が若者の間に急増しています。これらの性感染症は無症候性で、自覚症状が少ないことが特徴です。現在国内で約100万人が感染していると推計されるクラミジア感染症も、男性では半分、女性では5人に1人しか症状が出ません。症状が出にくいため自分が感染していることに気づかず、そのことが次々と感染者を増やす原因となっています。
性の解放が感染の広がりを加速しています

 性に対する世の中の考え方が大きく変わり、思春期の若者の中にも多様な性関係がみらえるようになっています。高校生の性交経験率が増加する現実がある一方で、十分な性教育が行われず、若者の多くは世間の謝った情報に流されています。避妊および性感染症に対する正しい知識の普及が必要です。
コンドームは性感染症の予防に絶対必要です

 性感染症のほとんどは粘膜接触で感染します。ですから、性交時には避妊以外に性感染症予防のためにも初めからコンドームを使う必要があります。たとえ一回でも、どんな型の性行為でもコンドームは必要です。また、初期には症状が出にくいクラミジア感染症なども、放っておくと不妊や流産・早産、あるいは新生児感染の原因となることがあります。おりものの増加や排尿時の痛みなど、少しでも異常を感じたら早めに医師に相談しましょう。性感染症はあなた一人の問題ではありません。医師の指示に従い、パートナーと二人で治療を行なうことが大切です。


指導:虎の門病院産婦人科 堀口 雅子
企画:日本医師会
協賛:第一製薬