健康トピックス  

健康を支える運動器 -「運動器の10年」世界運動-



「運動器」という言葉を知っていますか?

 手足や胴体の骨、関節、靭帯、筋、脊髄、神経などから構成される器官のことを「運動器」と呼んでいます。
運動器は身体の感覚を脳に伝えて、反射や意志により身体の運動を行う器官であるため、日常生活の機能や生活の質(QOL)に深い関わりがあります。



大切な運動を営む運動器

 運動は脳や神経の働きを活発にし、生命を支えます。
適切な運動を続ければ、筋肉が鍛えられ、関節の柔軟性も保たれ、腰痛や関節痛が和らぎ、骨粗しょう症や転倒による骨折の予防にも役立ちます。
また、心のストレスも和らげてくれます。
年をとっても若々しい身体を保ち、社会に参加し、自立した幸せな人生をまっとうするには運動は欠かせません。

自分の体力に合わせたスポーツを

 スポーツには競技スポーツ以外にもレクリエーションスポーツや中高年者のウォーキングなどの健康スポーツがあります。
健康管理のためには、年齢や体力に応じて、運動の強さ、時間や頻度を正しく設定することが大切です。
スポーツによる運動器の「使いすぎ」に注意して、スポーツを楽しみ、健康に役立ててください。

「運動器の10年」世界運動

 運動器の障害で悩んでいる人は多く、患者さんの生活だけでなく、家族、職場、ひいては社会や国の経済にも大きな影響を及ぼします。
2000年から「運動器の10年」世界運動が88カ国で進められています。
この運動では、運動器障害のより良い治療や予防を推進するだけでなく、市民が自らの運動器の健康管理に積極的に参加するよう呼びかけています。



指導:日本整形外科学会 理事長
    高知・細木病院 院長 山本 博司
企画:日本医師会
協賛:第一製薬