健康トピックス  

来なくなったらご注意-月経は体調のバロメーター-



月経が来なくなるのは?

 月経周期は約28日を基準として、25日から35日ぐらいまでが正常範囲と考えられます。
 今まで順調に月経があったのに、突然月経が来なくなった時は、多くの場合、女性のからだ全体の異変によるものといえます。
つまり、大部分は体調の乱れなどの影響によるもので、卵巣の異常による場合はあまり多くありません。

 いわばアラーム

 月経は急に来なくなる場合と、間隔が延びて次第に来なくなる場合とがあります。
原因はさまざまですが、極端なダイエットによる短期間での体重減少、肥満、心身のストレス、過労、過度な運動などがよくあげられます。
また、糖尿病、甲状腺の病気などが潜んでいることもあります。
 月経が来なくなったことに気付いても、これらの背景にある異常まで自覚している方は多くありません。
自分では平気だと思っている程度の疲労でも、女性ホルモンの分泌が乱れて月経が来なくなることがあり、いわば本人に気付かせるようにアラームが出ているといえます。

かかりつけの医師に相談を

 月経が来なくなるような原因があると、当然全身にも悪影響を及ぼしますので、原因を早く取り除く必要があります。
また、月経がいったん来なくなると、その後回復しないこともあります。
 さらに、月経が来ない状態を放置すると、本来は卵巣の病気ではないにもかかわらず、卵巣から分泌される女性ホルモンが低下し、その結果、骨がもろくなり、将来折れやすくなることもあります。
月経が来なくなったら、早めにかかりつけの医師に相談しましょう。



指導: 東京大学大学院医学系研究科産科婦人科 教授 武谷 雄二
企画: 日本医師会
協賛: 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社