健康トピックス  

若い女性はご注意 -風しんと妊娠-



風しんとは?

 風しんウイルスの感染によって、全身性の発しん、発熱、首のリンパ節の腫れなどの症状が出て、春先から初夏にかけて流行する病気です。
「三日はしか」とも言われるように子どもにとっては軽い病気ですが、妊婦では気をつけなければなりません。


先天性風しん症候群とは?

 妊婦が風しんに感染すると、お腹の赤ちゃんも感染して先天性風しん症候群になることがあります。
重症の場合は心臓の奇形、白内障、難聴、発達障害などの先天性異常がおこり、一生涯障害を残すこともあります。
 風しんにかかるのが妊娠の早期(1〜3か月)であればあるほど、先天性風しん症候群が発症したり重症化する可能性が高くなります。


予防接種を受けましょう

 唯一の対策はワクチンの接種です。
かつては中学生女子に接種されていましたが、1995年以降は12〜90月の子どもと、期間限定で制度からもれた中学生(男女)に接種を行うように法律が改正され、その結果、この間に接種できなかった人たち(特に1979年4月2日〜87年10月1日生まれ)が多いため接種率が低く、免疫のない女性が多いことがわかり心配されています。
 子どものときに風しんにかかっていなかったり予防接種をしていない女性はもとより、いずれも不確実な人、これから妊娠する可能性のある方はぜひ抗体検査を受けてください。
抗体がなければ予防接種をして、将来の妊娠に備えましょう



指導:帝京大学医学部附属溝口病院産婦人科
    客員教授 川名 尚
企画:日本医師会
協賛:武田薬品