健康トピックス  

もしかしたら「うつ」?-おかしいと思ったら受診を-



うつ病は増えています

 高度の情報化社会となり、すべてに効率化が求められる現代はストレスに満ちています。
そのような状況下で、うつ病、あるいはうつ状態の人々の受診が年々増加しています。
「うつはこころの風邪」といわれるように、身近な病気になってきたといってよいでしょう。


「病気」という認識を

 うつ病は脳のエネルギーが不足したような状態になる病気です。
そのため気分、意欲、思考、食欲・性欲、睡眠などに障害が起きてきます。
主に朝のうち不調で、午後になると軽快するという傾向があります。
また、頭痛、めまい、下痢・便秘、関節痛、呼吸困難感、不眠など、多彩な身体症状が出てきます。
 2週間以上も気分の落ち込みなどがあり、いろいろな身体症状が見られる場合には、うつ病ではないかと疑うことが大事です。
うつ病の場合に現れやすい身体症状

睡眠障害、頭痛・頭が重い、めまい、耳鳴り、食欲不振、口の渇き、悪心・嘔吐、胃の不快感、便秘・下痢、体重の減少、発汗、心臓がドキドキする、呼吸が苦しい、胸の痛み、首の痛み・肩こり、背中や腰の痛み、関節の痛み、手足の痛み、頻尿、月経異常、性欲低下など

※全体的な症状として、疲れやすい、だるい など


かかりつけ医に相談しましょう

 再発・慢性化しやすいのがうつ病ですが、早期の軽症うつ病であれば改善しやすいのは他の病気と同じです。
最近では良い薬もでき、研究も進んでいます。
 おかしいと思ったら、まず、かかりつけ医に自分の症状を話して相談してみてください。
きっと良い方向に進むはずです。




指導:昭和大学医学部精神医学
    教授 上島 国利
企画:日本医師会
協賛:第一製薬