健康トピックス  

糖尿病の予防-見直そう 生活習慣-



放っておくと合併症が・・・

 わが国の糖尿病の患者数は、予備軍を含めると1,620万人に及んでおり、この5年間で、250万人も増加している現状にあります。
 糖尿病は、放っておくと、失明や腎不全、脳卒中、心筋梗塞、神経障害などの合併症を起こす可能性が高くなる恐ろしい病気です。
網膜症等により失明者は年間3,500人以上、また腎不全で新しく人工透析を受け始めた人は年間13,000人以上に上りますが、その原因の第1位はともに糖尿病です。

食生活と運動がカギ

 糖尿病には日常生活が大きく関係します。
したがって、生活習慣の見直しが大切で、特に食生活と運動が重要です。
 糖尿病対策として、1次予防(発症予防)、2次予防(合併症予防)と、3次予防(合併症の進行予防)があります。

毎日の心がけから

 発症予防には、腹八分目に、脂肪を控え、主食、主菜、副菜を基本にバランスのとれた食事をとることが必要です。
 また、男性9,200歩、女性8,300歩以上を目標に、1日30分以上歩きましょう。
1週間に3日以上行うと効果的です。
特別な運動をしなくても、日常生活における身体活動量を増やす(身体を動かす、長時間座っていない、エレベーターを使わないなど)だけでも、長期間継続すれば効果があります。
 なお、糖尿病合併症を進行させないためには、食事療法、運動療法とともに、禁煙することも必要です。
 40歳以上の4人に1人は糖尿病が疑われます。
糖尿病の検診を職場や地域で年1回必ず受けましょう。



指導:日本医師会常任理事   土屋 隆
企画:日本医師会
協賛:武田薬品工業株式会社