二見いすず: 今月のテーマは婦人病・更年期です。
お話いただきますのは、先週に引き続き鹿児島県医師会の波多江正紀(はたえ まさゆき)ドクターです。
よろしくお願い致します。

波多江正紀Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: 先週から更年期についてお聞きしておりますが、今日はその乗り越え方についてアドバイスを頂きたいと思います。

波多江正紀Dr: 前回はホルモン補充療法ということで積極的な治療のことを話ましたけども、もっと更年期障害にはメンタルな問題だとか、ちょうどそういう年齢に受験生を抱えていたり、親のケアをしたりとか重なる時期でもありますので、精神的ストレスをたくさん受けているんですね。
そういったことを考えますと積極的に精神的サポートに繋がるような自分の行動も必要だと思うんです。
それには例えば趣味をたくさん、40代の始めから色んな将来計画をして趣味を広げておくとか、友達を持つとか、運動をするとか、ボランティア活動で人のために貢献してみるとかそういったことも工夫が必要だと思います。

二見いすず: そういうふうに外に目を向けていく、行動範囲を広げていくということも一つの方法ということなんですね。
それとご家族がいらっしゃる方にとりましては、ご家族の理解・サポートが大事になりますね。

波多江正紀Dr: この症状といいますのは、急性の症状というのはほとんど2年も経てば症状は自然に消えていきますので、そういったことが女性には必ずあるんだということ。
ご夫婦・家族がみんな共有して知って受け入れておくことが必要だと思います。
それに又、症状が症状ですから、一緒にキャンプに行くとか、ピクニックに行くとか共通の趣味を新しく作ってチャレンジするとかそういったことも非常に工夫になるんではないかと思うんですね。

二見いすず: 実際にとっては大変に微妙な年齢でもありますので、一人で抱えこんで言わないという方も多いのではないかと思いますが、「今そういう時期でつらいのよ。」ということを言ってしまった方がいいのかもしれませんね。

波多江正紀Dr: はい。
中には、非常にうつ状態が強く表現される方もおりますので、そういう場合はホルモン補充療法の副作用も知っておいた上で、でしょうけど、短期間に積極的治療をやってみるのもいいと思います。
それでもうまくいかなければ、精神科の先生のサジェッションを受けるのも良い方法かと思います。

二見いすず: やはり専門医のお話を聞くというだけでも安心なさる方もいらっしゃるでしょうね。

波多江正紀Dr: 我々更年期障害の方が初めてこられると更年期指数という点数表を点つけるんですね。
それによってご本人が非常に重いと思っている更年期障害意外と軽い方もおられます。
非常に思い込んで悩んでいる人もいらっしゃいますので、是非専門科で点数で評価してみるのもまたサジェッションをいただくのもいいことだと思いますね。

二見いすず: そうしますと精神的な部分・メンタルな部分が大きく関わる病気といえますね。

波多江正紀Dr: そうですね。
更年期障害の3分の1はそこに問題があると思います。

二見いすず: 気持ちは明るく、ストレスはためないで自分の楽しい時間をたくさん持つということも必要なんだと思います。
ありがとうございました。 
来週のお話ですが、最近話題になっているHPV・子宮けいがんとその若年化傾向についてお話をいただきたいと思いますが、詳しくは来週お願い致します。
お話は鹿児島県医師会の波多江正紀ドクターでした。
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