2004.7.10
第63回放送分『日焼け』 ゲスト:神崎保ドクター


二見いすず: 今月は日焼けについてお話を伺っています。
鹿児島県医師会の神崎 保(かんざき たもつ)ドクターです。
神崎さん、よろしくお願い致します。

神崎 保Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: 本格的な日焼けのシーズンを迎えますが、今日は予防と対策について詳しく教えていただけますか。

神崎 保Dr: まず予防に関しましては、皆さんご存知の通り日にあたらないこと。
そのためには、なるべく日中は外出を控える。
どうしても、出なければならないときは、朝とか夕方に出る。
あるいは外に出ても、日陰を歩く、あるいは傘を差す。
色の黒い傘を差す。
そういう具合にして、なるべく日光を遮断しますけども、それでも多くの場合はなかなか難しいので、現実的には一番簡単で、一番効果的な方法は日焼け止めクリームを塗ることですね。

二見いすず: はい。
日焼け止めクリームは、私自身もそうなんですが、塗ったら安心してしまうところもあるんですが、塗り方もやっぱり工夫が必要ですか。

神崎 保Dr: 前回もちょっと話ましたけど、朝の9時、昼の12時に2回塗ることを申しました。
もう一つ大切なことは重ね塗りをすることです。
9時、12時だけではなしに、9時に塗ったときに、一度に2回塗る、まだ乾ききっていなくても結構ですから、同じところに同じ日焼け止めクリームを2回重ね塗りします。
その方がはるかに効果が出てきます。
1回塗っただけでは、安心して外に出るのはちょっと考えものですね。

二見いすず: きちんとしっかり塗るということが大切なんですね。

神崎 保Dr: はい。
その通りです。

二見いすず: そういうふうに塗って、はじめて、あそこに書いてあります数字の効果が表れると。

神崎 保Dr: はい。
一回だけですと、数字の効果よりもはるかに低い効果しかでませんので、気をつけて下さい。

二見いすず: はい。
気をつけます。
わかりました。
それとやはり、長袖とか日傘とか帽子とか出来る限り着けてお出になるということが大切ですね。

神崎 保Dr: はい。

二見いすず: そして、もし、あの日焼けをしてしまったら、どうしたらいいのでしょうか。

神崎 保Dr: 急激な日焼け、海水浴に行って、背中が焼けて痛い、こういう時にはまず自分で冷やすということ、お風呂の水、シャワーでもかまいません。
冷やすということ。
それでもダメな時は、皮膚科の先生の所に行って、塗り薬、飲み薬、いわゆる抗炎症剤といいますけど、炎症を抑えるような薬をもらうこと。
その後、数年経ってシミ、あるいは10年経って小じわが出来たときには、これも皮膚科の先生のところに行かれると良いですね。
ケミカルピーリング、レーザー、そういういい方法が開発されましたので、そういう方法で、シミ、小じわが取れるという時代になってまいりました。
気になる方は、是非行かれたらいいかと思います。

二見いすず: 最近、そういう患者さんは増えているんでしょうか。

神崎 保Dr: はい。
増えています。

二見いすず: じゃ、気軽にお尋ねになってみるといいですね。

神崎 保Dr: そうですね。
はい。

二見いすず: 若い頃は、日焼けもそう気にならなかったんですが、やはり若いときから気をつけておくということが大切なことなんですね。

神崎 保Dr: はい。
その通りですね。
高等学校あるいは大学生の若い頃という意味でなくて、もっと若い頃ですね。
子どもさん、幼稚園の子供さん、小さな子どもさんを外に連れて出る、あるいは一緒に遊ぶ、幼稚園で遊ばせるときは、幼稚園に行かせる前に、日焼け止めクリームを塗って朝いってらっしゃいと手を振って送り出すのが一番いいですね。
そうするとその子どもさんが、20歳のときはもちろんきれいですけども、30歳、40歳、50歳になっても、色白で小じわのないきれいな顔になる。
70歳になっても皮膚がんができない、そういうことになります。

二見いすず: はい。
わかりました。
たかが、日焼けとつい思ってしまいがちですが、今回お話を伺っていて、これはもうしっかり防がなくてはと改めて思いました。
どうも貴重なお話ありがとうございました。

神崎 保Dr: どういたしまして。

二見いすず: お話は鹿児島県医師会の神崎 保ドクターでした。
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なお、次回からのテーマは『性感染症』です。