2005.6.4
第110回放送分『食中毒』 ゲスト:鮫島幸二ドクター


二見いすず: 『日頃感じる健康や病気に関する不安や疑問に鹿児島県医師会の専門のドクターにお答えいただくコーナーです。
今月は『食中毒』をテーマにお聞きします。
お話しは、鹿児島県医師会の さめしま こうじ ドクター です。
鮫島さん、よろしくお願い致します。』

鮫島 幸二Dr: 『はい、よろしくお願い致します。』

二見いすず: 『鮫島さんは現在、鹿児島市医師会病院に小児科医として勤務していらっしゃいます。
さて、今月のテーマの食中毒ですが、そろそろ心配なシーズンを迎えます。
まず、主な原因から教えていただけますか?』

鮫島 幸二Dr: 『はい、わかりました。
ご存じの通り食中毒は、細菌によって起こるものが多くて、中でも病原性大腸菌、腸炎ビブリオ菌、サルモネラ菌属、黄色ぶどう球菌、及びカンピロバクターなどがその原因として知られています。
鹿児島県でもこれらが原因になって起こる食中毒が例年多数発生しています。』

二見いすず: 『例えば全国的に見て、鹿児島県は食中毒が発生しやすいといったような、そういったようなことはあるんでしょうか?』

鮫島 幸二Dr: 『はい。そうですね。
本県のような、高温多湿の地域では、肉やお魚といった生鮮食材が腐敗しやすくなりますので、それに比例して食中毒発生の危険性が増すということになります。
また、鶏の刺身など生の肉や玉子などを食べる風習のある本県は、サルモネラ菌による食中毒が発生しやすいという特徴があります。
お父さんの晩酌のおかずである鳥刺しなどを、お子さんが一緒に食べて食中毒を発症するといった事例は多いようですが、これは小児や高齢者などは抵抗力が弱いために、サルモネラ菌やカンピロバクターに感染しやすいからなんです。』

二見いすず: 『梅雨の時期の鹿児島では、特に注意が必要ということですよね。』

鮫島 幸二Dr: 『そうですね。
気温も湿度も高くなり、細菌にとっては最適な環境が整う梅雨時は、食中毒発生の最盛期になります。』

二見いすず: 『特に気をつけることがあるとすれば、どういったことでしょうか?』

鮫島 幸二Dr: 『食中毒には予防三原則があります。
『菌を付けない』『菌を増やさない』『菌をやっつける!』です。
そのためにご家庭で出来る『食中毒予防の6つのポイント』というものがありますので、来週はそれをご紹介しましょう。』

二見いすず: 『はい。
食中毒の予防三原則もう一度ご紹介しますと『菌を付けない』『菌を増やさない』そして『菌をやっつける』です。
まずはこれをしっかり覚えていただきたいと思います。
最近は冷蔵庫も完全とも言えるほど普及しておりますけれども、毎年取りあげられる食中毒。
冷蔵庫も完全無敵とは言えません。
油断は禁物だということですね。 
来週は、その予防法、食中毒予防の6つのポイントについて詳しくお聞きしたいと思います。
鮫島さん、どうもありがとうございました。』

鮫島 幸二Dr: 『はい。こちらこそ。』

二見いすず: 『お話しは、鹿児島県医師会の さめしま こうじ ドクター にうかがいました。』