2005.6.25
第113回放送分『食中毒』 ゲスト:鮫島幸二ドクター


二見いすず: 『今月は『食中毒』をテーマにお聞きして参りました。
お話しは、鹿児島県医師会の さめしま こうじ ドクター です。
鮫島さん、どうぞよろしくお願い致します。』

鮫島 幸二Dr: 『はい、よろしくお願いします。』

二見いすず: 『さて食中毒について、その症状や、予防のためのポイントなどについて、お話しして頂きましたが最終週の今日は、まとめということでお願い出来ますか?』

鮫島 幸二Dr: 『はい、わかりました。
食中毒は、高温多湿になる、ちょうど梅雨のこの時期に多く発生します。
これは、食中毒の原因の一つとなる、病原性大腸菌、腸炎ビブリオ菌、サルモネラ属菌、黄色ぶどう球菌、及びカンピロバクターといった細菌が増殖するための最適な環境が整うためです。
また鹿児島は、鶏肉などをお刺身で食べる風習がありますが、食卓に並んで口に入るまでの過程で、サルモネラ菌やカンピロバクターといった細菌がこれに付着していて食中毒が発生する場合が有ります。
本県でも昨年、何件か報告があったようです。
特に、幼児や高齢の方など、体力的に劣っている方が感染しやすいという特徴もありますので、この時期は出来るだけ、しっかりと加熱したものを食べるということが、予防の一つと言えます。』

二見いすず: 『はい。そして、食中毒を予防するポイントもう一度お願い致します。』

鮫島 幸二Dr: 『はい。
新鮮な材料を使って、しっかりと加熱、殺菌すること、そして調理前にも調理中にも、まめに手を洗うこと。
食事の前にも当然手洗いですね。
残り物を冷蔵庫にしまう時は、小分けして早く冷えるように工夫すること、そして少しでも怪しいと思ったら、食べずに捨てて下さい。』

二見いすず: 『はい。
食中毒の主な症状についてもお話しいただきました。』

鮫島 幸二Dr: 『はい。
食中毒の主な症状は腹痛、嘔気、嘔吐、下痢ですね。
この他に頭痛やしびれといった神経症状、発熱や血便を伴う場合もあります。
さらに脳神経に影響を及ぼすこともあります。
こういった症状は食べてすぐでる場合もありますし、1日ないし2日後のこともあります。
鹿児島県での食中毒発生状況を見ますと、平成10年からここ5年間では減少傾向にありますが、決してゼロになったということではありませんので注意して下さい。』

二見いすず: 『ちょっとおかしいなと感じたら口にしないということそしてまめに手を洗うということ。
それでも体調が少しおかしいなと思ったらすぐに専門医を受診いただきたいと思います。
食中毒は、注意することで十分予防出来るようです。
鮫島さん、4週にわたってお話ありがとうございました。』

鮫島 幸二Dr: 『はい。ありがとうございました。
重ねて申しますが食中毒は、特にお子さんやお年寄りに、充分ご注意ください。』

二見いすず: 『はい。分かりました。
お話しは、鹿児島県医師会の さめしま こうじ ドクター にうかがいました。』