2005.9.24
第126回放送分『禁煙』 ゲスト:村上直樹ドクター


二見いすず: 『今回は、鹿児島県医師会の村上直樹(むらかみ なおき)ドクターをゲストにお迎えして『禁煙』をテーマにお送りしています。
村上さん、今日まで、どうぞよろしくお願いします。』

村上 直樹Dr: 『よろしくお願いします。』

二見いすず: 『今回、さまざまなタバコの害について伺ってきました。
この番組を聞いて、禁煙を思いたった方もいらっしゃるかもしれませんので今日は禁煙のコツについてお伺いしたいと思います。』

村上 直樹Dr: 『まず何よりも、自分自身と周囲の人を大切にしようという気持ちを持ってほしいと思います。
それから、自分の喫煙パターンを知ることも必要です。
考え事をしているとき、イライラするとき、あるいは酒を飲むとつい、とかその人のパターンがあるので、それを意識することが始まりです。
すると、タバコに手を伸ばしたくなる機会を減らすよう工夫することができます。
冷たい水や熱いお茶を飲む、軽い運動をする、趣味に没頭する、など気持ちをタバコからそらしながら、禁断症状を乗り切っていただきたいと思います。
ニコチン貼付薬やガムの活用も良いかと思います。
医師や薬剤師にご相談下さい。』

二見いすず: 『そして家族や友人など周囲の協力も大きいと思いますが。』

村上 直樹Dr: 『周囲の協力が不可欠なので、まず公言すること大切です。
結婚記念日、自分や家族の誕生日などを『禁煙記念日』としてスタートすると良いと思います。
家族など周囲の人は、熱心さのあまりに、干渉しすぎたり、本当に止められるの?という猜疑の目で見たり、また監視的な態度などをとるとむしろ逆効果ですので、あくまでも本人の気持ちを尊重して、温かく見守ってほしいと思います。』

二見いすず: 『万一、途中で挫折してしまったら、禁煙に頑張ってきた人ほど、ショックかと思いますが、どのように取り組めばよいでしょう。』

村上 直樹Dr: 『普通自分の意志でタバコをパッと止められる人は10人に一人と言われていますから、逆に言えば10回失敗しても普通だということです。
禁煙を指導する我々医師の姿勢にも言えることなんですが「なぜ喫煙したの?」と怒ったり、再喫煙の理由を問い質したりすることはむしろ逆効果だということ、ご家族も覚えていてください。
何度失敗しても、諦めないことが大切なんです。
禁煙に「遅すぎ」はないのです。』

二見いすず: 『10回失敗しても普通だということ。
何度失敗してもあきらめないことが大切。
そして禁煙を始めるのに「遅すぎる」ことはないというお話ですね。
これまでお話を聞いてきましたけれども、先生がふだんからおっしゃっている『禁煙は愛』という意味が分かってきたような気がします。
禁煙することは、自分と周囲の大切な人への思いやりであり、また周囲の人の愛が、禁煙を成功に導く、という気がしました。
村上さん、1カ月にわたって、大変貴重なお話、ありがとうございました。』

村上 直樹Dr: 『こちらこそ、ありがとうございました。』

二見いすず: 『お話は鹿児島県医師会の村上直樹(むらかみ なおき)ドクターでした。
さて、10月は「スポーツ障害」についてお送りします。』

二見いすず: 『お話は鹿児島県医師会の村上直樹(むらかみ なおき)ドクターでした。』