2005.1.15
第90回放送分『花粉症』 ゲスト:鯵坂 孝二ドクター


二見いすず: 今月は『花粉症』について伺って参ります。
お話しは、鹿児島県医師会の鯵坂 孝二(あじさか こうじ)ドクター です。
鯵坂さん、今週もよろしくお願い致します。

鰺坂 孝二Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: 先週花粉症とは、花粉が原因で起こるアレルギーの症状だというお話を伺いました。
今週はその予防法ついてお尋ねしたいと思います。

鰺坂 孝二Dr: はい。
花粉が原因で症状が起こるわけですから、花粉を吸い込まなければいいわけで、そのために一番簡単なのは花粉専用タイプのマスクを使用することです。
目の細い繊維を使用しており、湿ったガーゼを挿入するものもあるようです。
これで息が苦しい場合は、ティッシュペーパーを挟むだけでも効果があるといわれています。

二見いすず: はい。
アレルギー性結膜炎の方には、専用のメガネもあると聞きましたが。

鰺坂 孝二Dr: 花粉が目に入らないようにメガネのサイドと上部にカバーのついたものがあります。
それから大事なのは、花粉の付きにくい素材の服や帽子を着用するということです。
ウール等の繊維には花粉が付き易いといわれています。
そして、家の中に入る前に玄関の外で服や帽子をはたいて、充分に花粉を落とすことも必要です。

二見いすず: なるだけ、花粉を家の中に入れないということが大事なんですね。

鰺坂 孝二Dr: その通りです。
天気が良くて、風がある日は花粉がたくさん飛ぶことが予想されますので、窓は開け放しにせず、洗濯物も家の中に干すのが良いと思います。
それから、家の中の掃除には、花粉やハウスダスト等の小さなゴミをまき散らさないタイプの掃除機を使うと良いでしょう。

二見いすず: 同じ量の花粉を浴びても、アレルギーの症状が出る人と出ない人がいるのは、なぜなんでしょうか。

鰺坂 孝二Dr: アレルギーの症状をコップに注がれた水が溢れるのに例えると判りやすいと思います。
コップが充分大きければ、ちょっとやそっと水を注いでも溢れることがありません。
逆にコップが小さいと少し水を注いだだけで溢れることになります。
コップの大きさには個人差がありますので、注ぐ水の量を出来るだけ少なくすれば水は溢れ出ない。
即ち、浴びる花粉の量が少なければ少ないほど、アレルギーの症状が出にくくなるというわけです。

二見いすず: よくわかりました。
その他に、毎日の生活で何か心掛けると良いことはありますか。

鰺坂 孝二Dr: はい。
やはり疲れやストレスを溜め込まないということでしょう。
疲れやストレスが溜まった状態は、抵抗力が弱く、アレルギー反応も起こしやすい状態といえます。
栄養のあるバランスの良い食事をとって不規則な生活は避け、適度の運動と充分な睡眠を確保したいものです。

二見いすず: なかなか難しいことかもしれませんが、健康全般についていえることのようですね。
来週は治療法についてどのようなものがあるのか引き続きお願いしたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

鰺坂 孝二Dr: はい。
お願い致します。

二見いすず: お話は、鹿児島県医師会の鯵坂 孝二(あじさか こうじ)ドクターでした。