2005.2.5
第93回放送分『受験生の心構え』 ゲスト:大迫 政智ドクター


二見いすず: 今月は『受験生の心構え』というテーマでお届けしてまいります。
まさに本番ですね。
お話しは、鹿児島県医師会の大迫政智(おおさこ まさとも)ドクター です。
大迫さん、よろしくお願い致します。

大迫 政智Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: 昨年も、大迫さんにはお話を頂いたんですが一回目の今日、どういったお話から頂けますか。

大迫 政智Dr: 今日は一回目ですから、受験生本人が気をつけた方が良いような『身体的注意点』についてお話ししたいと思います。

二見いすず: やはり、体の調子の良し悪しというのは心構えにも関連してくるわけですね。

大迫 政智Dr: はい。
体の調子が良いと、気分も晴れ晴れとしますし、意欲も高まります。
この逆に気分が滅入ると、体も重苦しく感じます。
こんな具合に、心と体はお互いに関係を与え合っています。
ですから、「受験生の心構え、その1」としてはまず、体の調子を崩さないことが大切だというわけです。
この時期、まず気をつけるべきことは、なんといっても風邪やインフルエンザでしょう。
インフルエンザに対して最も有効なのは予防接種ですが、皆さんはもう受けましたか?来年の受験生も予防接種のことを是非覚えておいて下さい。
さて、インフルエンザや風邪の症状が出てしまったら、早めに内科を受診して下さい。
インフルエンザにかかって2日以内なら有効な薬もあります。
風邪を早く治すコツは、休養と栄養です。
無理をせずにゆっくり休みましょう。
部屋の温度や湿度に配慮して、水分も十分に補給しましょう。
次に、風邪をひかないための工夫ですが、第一に、外出するとき温度差に対応できるような服装を心がけて、外出後は必ず手洗い・うがいをすること。
第二に、疲労を溜めないこと。
そのためには、これまでの夜型生活から受験の時刻に合わせて昼型生活へと、徐々に変えていきましょう。
第三に、栄養・食事に気をつけること。
一日3食の食事のリズムは風邪の予防に大切なだけでなく、脳にも体にも元気を与えます。
また、規則正しい食事のリズムから、質の良い夜の睡眠は生まれる、と言われています。
食事と睡眠は、健康な心と体の基本と言って良いだろうと思います。

二見いすず: そして、このほかに留意することはどんなことがありますでしょうか。

大迫 政智Dr: 日頃から、緊張するとお腹が痛くなったり、頭が締め付けられるようになったり、心臓がバクバクしたりする人も少なくありません。
このような人は、緊張という心の出来事が、様々な体の症状に現れやすい人です。
早めに、精神科や心療内科に相談して、緊張や不安をほぐすトレーニングを受けたり、お薬の指導を受けるようにしましよう。
なにしろ重要なのは、受験当日に大きな心配事を持ち越さないということです。

二見いすず: 受験当日に向けて少しでも勉強したいという気持ちもわからないではないのですが、やはり受験のその日に一番いい状態で望むということを考えると今お話いただいたようなことが大切ということになって参りますよね。
すべての受験生の皆さんがベストコンディションで臨めるといいと思います。
大迫さん、この続きは来週またお聞かせください。

大迫 政智Dr: はい、わかりました。

二見いすず: お話は、鹿児島県医師会の大迫 政智(おおさこ まさとも)ドクターでした。