2006.2.18
第147回放送分『受験生の健康管理』 ゲスト:福迫 博ドクター


二見いすず: 『今月は『受験生の健康管理』をテーマにお送りしています。
お話は先週までに引き続き、鹿児島県医師会の福迫博(ふくざこ・ひろし)ドクターです。
福迫さん、今週もどうぞよろしくお願いします。』

福迫 博Dr: 『よろしくお願いします。』

二見いすず: 『試験本番で緊張を解き、実力を発揮する方法として、先週は呼吸法のお話を伺いましたが、今日は、その他の受験必勝法について、福迫さんの体験も交えてお話をしていただきたいと思います。』

福迫 博Dr: 『最初の週にお話しましたように、入学試験は闘いだと思いますので、まずは‘敵’を知ることが肝心です。
むやみに勉強するよりは、志望校の過去問題集などを解いて、その学校の傾向を分析し、それに沿って勉強する方が効率的です。
また、試験時間が90分単位なら、自宅でも90分単位に区切って学習を進めると、本番の時間配分に戸惑うこともないと思います。
そうした積み重ねで‘受験脳’をつくりあげていく工夫が自信につながると思います。』

二見いすず: 『‘受験脳’といいますのは受験用の脳、受験に備えた脳というふうに考えてよろしいですか?』

福迫 博Dr: 『はい。そうです。』

二見いすず: 『そういった自分にあった様々な工夫や取り組みが自信につながり、そして緊張や不安感を軽くするのでしょうね。』

福迫 博Dr: 『はい、大リーグのイチロー選手も「平常心」の大切さを言っていますが、平常心は「やるだけやった」という思いから生まれてくるものだと思います。
また先週、試験前日の下見のお話をしましたが、できれば受験の一年から半年前には志望校を訪れ、そこで学生生活をエンジョイしている自分を強くイメージすることも大切なポイントだと思います。』

二見いすず: 『よく、「人事を尽くして天命を待つ」というような言葉を使いますが、やるだけやったら、あとは自分の可能性を信じて、落ち着いて事に臨む、ということですね。』

福迫 博Dr: 『そうだと思います。
それから、受験に限らないことですが、親御さんの過剰な期待や希望が、子どもへのプレッシャーとなって、心の負担になっているケースも見られます。
親の期待も理解できますが、本人の適性や資質をよく見て、その子に適した進路や習い事などを選んでほしいと思います。』

二見いすず: 『親の期待に添うように頑張りすぎて、子どもの心が疲れてしまうこともあるのでしょうか。』

福迫 博Dr: 『心に悩みがある場合は、まずは相談所と思って精神科や心療内科を訪れておただければ、と思います。』

二見いすず: 『わかりました。
来週は、受験生の心構えについて、まとめということでまた福迫さんにお話していただきたいと思います。
どうもありがとうございました。』

福迫 博Dr: 『はい、ありがとうございました。』

二見いすず: 『お話は鹿児島県医師会の福迫 博(ふくざこ・ひろし)ドクターでした。』