2006.6.17
第164回放送分『食中毒』 ゲスト:池田 琢哉ドクター


二見いすず: 『6月は、この時期に気を付けたい「食中毒」について、鹿児島県医師会の池田琢哉(いけだたくや)ドクターにお話を伺っています。
よろしくお願いいたします。』

池田 琢哉Dr: 『よろしくお願いします。』

二見いすず: 『今週は、食中毒にならないための予防策を教えてください。』

池田 琢哉Dr: 『食中毒予防には、3つの大原則というのがあります。
それは、「菌を付けない」「菌を増やさない」「菌をやっつける」というものです。
まず、これを覚えていただきたいと思います。』

二見いすず: 『3つの大原則ですね。
菌を「付けない」「増やさない」「やっつける」ですね。』

池田 琢哉Dr: 『はい。この大原則を実践するために、6つのポイントというのがあります。
まず、1は買う時のポイント。
新鮮な食材を選んで買うこと。
賞味期限をしっかり見ていただきたいということです。
2番目が、保存するときのポイントです。
帰宅したら、食材をすぐに冷蔵庫へ保存すること。
また、冷蔵庫の温度は10度以下、冷凍庫の温度はマイナス15度以下に設定してあるか、チェックも忘れずに。
冷蔵庫に入れても菌は死ぬ訳ではないですから、過信は禁物です。
生物から汁が落ちたりしないようにビニールに入れたりして工夫をしましょう。
詰め過ぎも温度を上げてしまいます。
冷蔵庫のスペースの七割くらいまで、と覚えておいてください。
3つめは、下準備するときのポイント。
調理前には手洗いを十分にしていただきたいこと。
そして、肉、魚、卵などの生物を触ったら、そのつど手洗い。
そして、包丁、まな板などのこまめな洗浄も大切です。
熱湯消毒や日光消毒もしていただきたい。
4つめは、調理するときのポイント。
菌は熱に弱いですので、生物はできるだけ加熱して食べるのがいいでしょう。
75度で1分以上加熱すると、菌をやっつけることができるわけですね。
そして、5つめは、食べるときのポイントですが、やはり子どもたちには食事の前の手洗いを徹底していただきたいと思います。
最後の6つめは、食べ物が残った時。
長時間外に出しておかないということ。
熱いものは急に冷やして冷蔵庫に入れていただきたいということ。
少しでも食べ物がおかしいな、と思ったら思いきって処分してください。』

二見いすず: 『なるほど。
3大原則と予防の6つのポイントをお話いただきました。
まず、今日すぐにでもできることは、冷蔵庫をのぞいてみて、温度の確認をすること。
また、冷蔵庫が10度以下、冷凍庫がマイナス15度以下と、そして、7割くらいにして詰め込み過ぎないということですね。
この6つのポイントもそう難しいことではありません。
少し注意していただけばできることばかりですので、ちょっとメモを台所などに張って、ぜひ実践していただきたいと思います。
今日もありがとうございました。』

池田 琢哉Dr: 『ありがとうございました。』