2006.10.14
第181回放送分『子宮癌検診』 ゲスト:寺原賢人ドクター


二見いすず: 先週から2週に渡り、子宮癌検診について鹿児島県医師会の寺原賢人(てらはらまさひと)ドクターをゲストにお迎えしてお話を伺っています。
寺原さん、よろしくお願いいたします。

寺原 賢人Dr: よろしくお願いします。

二見いすず: 先週は、子宮癌には2種類あって、一般的な市町村での集団検診では頚部癌を中心に行われ、不正出血などの危険因子のある方には個別に医療機関での検診を進められているとお聞きしました。

寺原 賢人Dr: はい、その通りです。
最近は、進行した癌が随分減少しました。
これは、早期に癌を発見することで、早めに治療ができるからです。
しかし、検診を受けないと癌の発見が遅れ、末期になって気づくということにもなりかねません。
子宮癌は検診しか早期発見する方法がありませんので、こまめに受けていただきたいと思います。

二見いすず: 検診がいかに大切かということですね。
自分には関係ないと思わずに、まだ若いからと思わずに、年に一度は検診をきちんと受けたいものですね。

寺原 賢人Dr: そうですね。
また、体部癌検診は「くり返し受けること」を心掛けていただきたいと思います。
体部癌は外から見えないところに発生するので、一回の検査で100%大丈夫と断定することは難しいのが現状です。
検診を受けた後も不正出血が続くようでしたらくり返し検査を受けられた方が良いでしょう。
できれば細胞検査だけではなく、より精密な組織検査も受けていただきたいと思います。

二見いすず: 医学が進んだとはいえ、一回の検査で100%の結果というのはなかなか難しいのですね。
不正出血があったら、一度で安心せずに念には念を入れて・・・ということですね。

寺原 賢人Dr: その方が、より確実な診断ができます。
また、30代でも体部癌は発生します。
ほとんどの方が、排卵障害で、子宮内幕が異常増殖し、癌が発生します。
長期間月経がない方は要注意です。
排卵があるかどうかは基礎体温をつけて調べることができます。

二見いすず: 基礎体温につきましては、メモリー機能がついた便利な体温計などもありますので、ぜひお使いいただきたいですね。

寺原 賢人Dr: そうですね。
また、閉経前後に少量ずつ長く出血があるときは早めに婦人科を受診して下さい。
子宮体部癌からの出血を閉経期の出血と思い込んでそのままにされていて、癌が進行してしまうというケースもあります。

二見いすず: こういう場合、自己診断は禁物ですね。
癌は、早く発見すれば治療できる病気です。
市町村の健康診断などを利用して、検診をこまめに行い、自分の体を大切にしたいものですね。
先週と今週に渡り、子宮癌検診について鹿児島県医師会の寺原賢人(てらはらまさひと)ドクターに伺いました。
ありがとうございました。

寺原 賢人Dr: ありがとうございました。