2006.11.4 
第184回放送分『がん検診』 ゲスト:瀬戸山史郎ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「がん検診」をテーマに、鹿児島県医師会の瀬戸山史郎(せとやま しろう)ドクターにお話を伺ってまいります。
瀬戸山さん、どうぞよろしくお願いいたします。

瀬戸山史郎Dr: はい、よろしくお願いいたします。

二見いすず: 瀬戸山さんは鹿児島県民総合保健センターの所長を務めていらっしゃいますが、がんといいますと命にかかわる大変怖い病気だというイメージがあります。
最近のがん事情についてまずお話いただけますでしょうか。

瀬戸山史郎Dr: 今ですね、全国でも、わが鹿児島県でも、死因のトップはがんです。
特に鹿児島県では、男女とも肺がんが死因のトップです。
特に気をつけなければならないのは、40代、 50代の働き盛りの方の死亡原因ががんだということです。
そしてもう一つ強調したいのは、女性ではここ10年間で40代、50代の乳がん羅患率が2倍を超えているということです。

二見いすず: 今のお話を伺っても、やはり大変怖い病気だということが分かりますし、そして難しい病気だとは思うんですが、普段私達が生活する中で何か予防法といったものはありますでしょうか。

瀬戸山史郎Dr: がんの場合は、俗に一次予防、二次予防と言われています。
一次予防というのは日常の生活習慣を改善すること、つまり食事で言いますと脂肪の摂り過ぎを控えること。
これは大腸がんの原因だということですね。
それから塩分を控えること、これは胃がんの原因になります。
それともう一つ、発ガン予防作用のある緑黄色野菜をたくさん摂って頂くということです。
それからたばこについて言いますと、肺がんの原因になりますので、避けた方がいいです。
お酒の方は適量を飲めば体にいい面もあるということです。

二見いすず: お酒はほどほどに適量を守って、ということですよね。

瀬戸山史郎Dr: そうですね。
それから二次予防は早期発見・早期治療ということなんです。
つまり、がんというのは、症状が出てからでは遅いわけです。
ですから、症状が出ないうちに早期発見のために検診を受けることです。

二見いすず: やはり自覚症状が出てきてからでは治療も難しくなってくる、ということもあると思いますので、何より早期に発見することが大切、ということになるわけですね。

瀬戸山史郎Dr: そうですね。
やはりがんの予防、早期発見のために、県民の皆様にはぜひ、集団検診や職場とか地域で行われている検診を活用していただきたいと思います。

二見いすず: はい。良く分かりました。
今日はがんの一次予防、二次予防のお話、早期発見のためには検診が何より大切というお話をして頂きました。
来週からは、部位別のがんについて詳しくお話をして頂きます。
鹿児島県医師会の瀬戸山史郎(せとやま しろう)ドクターにお話を伺いました。
ありがとうございました。