2007.1.6
第193回放送分『受験シーズン』 ゲスト:福迫博ドクター


二見いすず: 2007年がスタートしました。
今年最初のドクタートークです。
今月は「受験生の心と体の健康管理」について、鹿児島県医師会の福迫博(ふくざこひろし)ドクターにお話を伺ってまいります。
福迫さん、どうぞよろしくお願いいたします。

福迫 博Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 受験生にとっては追い込みの時期ですので、受験生の方は、お正月休みもなかなかゆっくりできなかったのではないでしょうか。
この時期に注意しておきたいことを教えていただけますか。

福迫 博Dr: はい。
まずは、当然ですが風邪に注意していただきたいです。
特に、受験当日にインフルエンザなどにかかっていると大変です。
インフルエンザは、抗体ができるまで2週間位かかりますから、お済みでない方はできるだけ早くに予防接種しておいた方がいいと思います。

二見いすず: 昨年接種していた方は大丈夫ですよね?

福迫 博Dr: 抗体ができてから3ヶ月間は効果があると言われています。
ですので、もし昨年早めに受けた方ですと、試験日が予防接種の効果が持続している期間かどうか、逆算して確認しておくと安心なのではないかと思います。

二見いすず: 受験といいますと、夜更かしして勉強に励むという方も多いと思いますが。

福迫 博Dr: 合格に近づくために、少しでも勉強したいというお気持ちは分かるのですが、睡眠時間が4時間以下になると、作業効率が著しく落ちるというデータもあります。
受験生の方は10代の成長期ですから、6時間の睡眠は確保しつつ、短時間で集中して勉強するというのがいいのではないでしょうか。

二見いすず: 夜型の生活パターンになると、試験当日の朝もなんだかぼーっとしてしまいそうですよね。

福迫 博Dr: そうですね。
夜更けまで勉強することが習慣化すると『睡眠相後退症候群』というパターンにはまってしまう場合もあります。

二見いすず: 生活のパターンを変えるというのはなかなか難しいものですよね。

福迫 博Dr: そうですね。
睡眠のサイクルが固定化してしまうと、なかなか朝型の生活パターンに戻りにくいものです。
早寝早起きを心がけてご自分でサイクルを変えてもいいですし、もしご自分で変えるのが難しい場合は、受験の1カ月くらい前には心療内科や精神科を受診して、睡眠サイクルを元に戻すことが大切だと思います。

二見いすず: なるほど。
自分で難しければ、医療機関に相談するという方法があるのですね。
試験の1ヶ月前くらいからは生活パターンを見直し、夜型から朝型へ変えていくことを心がけ、試験当日は頭をすっきりとさせて、万全の体制で望んでいただきたいものです。
今回は「受験生の心と体の健康管理」について伺いました。
福迫さん、本日はありがとうございました。
来週もよろしくお願いいたします。

福迫 博Dr: よろしくお願いいたします。