二見いすず: | 今月のドクタートークは、「受験生の心と体の健康管理」について、鹿児島県医師会の福迫博(ふくざこひろし)ドクターにお話を伺っています。 福迫さん、本日もどうぞよろしくお願いいたします。 |
福迫 博Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 2週に渡り、受験前の心構えや体調管理についてうかがいました。 受験といいますと、受験生ご本人はもちろんですが、周りのご家族の方も大変ですよね。 |
福迫 博Dr: | そうですね。 まずは、親御さんは、食事などでサポートしたり、風邪などをひかないよう、お子さんの体調管理に気をつけてあげてください。 |
二見いすず: | 受験が迫ってくると、受験生はいらいらしたりして、家族とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、という話も聞きますが。 |
福迫 博Dr: | 受験生は不安やプレッシャーを感じていますから、ついご家族にあたるということもありうると思います。 ですが、ご家族はふだん通り、子どもさんに接してあげることが大切です。 過剰に気を使ったりせず、普段通りがポイントです。 |
二見いすず: | 変に気を使わないほうがいいようですね。 |
福迫 博Dr: | 子どものタイプに合わせて、普通に接してあげてください。 たとえば、ふだんから親とコミュニケーションをとりたがるような子どもさんの場合は、いつも通り話をよくしながら、心理状態や食欲などを見て、世話をやいてあげてください。 また、自立心の強いお子さんの場合は、あまり干渉せず、本人のペースに任せるのがよいと思います。 |
二見いすず: | 受験で親御さんまで焦ってしまうといけませんね。 親も子も平常心で、ということですね。 |
福迫 博Dr: | 受験になると、親御さんの過剰な期待や希望が、子どもにプレッシャーをかけてしまっていることもあります。 そのお気持ちもわかりますが、何も有名校に進学することだけがいいことだとはいえません。 本人の適性や資質をよくみて、個性が輝く進路を一緒に考えてあげることがいいと思います。 |
二見いすず: | なるほど。 日ごろから親子のコミュニケーションをよくとることが大切ですね。 |
福迫 博Dr: | その通りです。 受験生で、極度の不安、緊張があったり、「うつ」病の症状がみられる場合もあります。 早めに治療すれば、病気も改善し、成績面での向上も見られます。 親御さんは、コミュニケーションをよくとり、子どもの様子で気になることがあれば、早めに専門医を受診していただければ、と思います。 |
二見いすず: | 子どものちょっとした異状を見逃すことなく、よりよい環境を作るために、専門医に相談するのも一つの方法ですね。 福迫さん、今日はどうもありがとうございました。 |
福迫 博Dr: | ありがとうございました。 |