2007.1.20
第195回放送分『受験シーズン』 ゲスト:福迫博ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「受験生の心と体の健康管理」について、鹿児島県医師会の福迫博(ふくざこひろし)ドクターにお話を伺っています。
福迫さん、本日もどうぞよろしくお願いいたします。

福迫 博Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 2週に渡り、受験前の心構えや体調管理についてうかがいました。
受験といいますと、受験生ご本人はもちろんですが、周りのご家族の方も大変ですよね。

福迫 博Dr: そうですね。
まずは、親御さんは、食事などでサポートしたり、風邪などをひかないよう、お子さんの体調管理に気をつけてあげてください。

二見いすず: 受験が迫ってくると、受験生はいらいらしたりして、家族とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、という話も聞きますが。

福迫 博Dr: 受験生は不安やプレッシャーを感じていますから、ついご家族にあたるということもありうると思います。
ですが、ご家族はふだん通り、子どもさんに接してあげることが大切です。
過剰に気を使ったりせず、普段通りがポイントです。

二見いすず: 変に気を使わないほうがいいようですね。

福迫 博Dr: 子どものタイプに合わせて、普通に接してあげてください。
たとえば、ふだんから親とコミュニケーションをとりたがるような子どもさんの場合は、いつも通り話をよくしながら、心理状態や食欲などを見て、世話をやいてあげてください。
また、自立心の強いお子さんの場合は、あまり干渉せず、本人のペースに任せるのがよいと思います。

二見いすず: 受験で親御さんまで焦ってしまうといけませんね。
親も子も平常心で、ということですね。

福迫 博Dr: 受験になると、親御さんの過剰な期待や希望が、子どもにプレッシャーをかけてしまっていることもあります。
そのお気持ちもわかりますが、何も有名校に進学することだけがいいことだとはいえません。
本人の適性や資質をよくみて、個性が輝く進路を一緒に考えてあげることがいいと思います。

二見いすず: なるほど。
日ごろから親子のコミュニケーションをよくとることが大切ですね。

福迫 博Dr: その通りです。
受験生で、極度の不安、緊張があったり、「うつ」病の症状がみられる場合もあります。
早めに治療すれば、病気も改善し、成績面での向上も見られます。
親御さんは、コミュニケーションをよくとり、子どもの様子で気になることがあれば、早めに専門医を受診していただければ、と思います。

二見いすず: 子どものちょっとした異状を見逃すことなく、よりよい環境を作るために、専門医に相談するのも一つの方法ですね。
福迫さん、今日はどうもありがとうございました。

福迫 博Dr: ありがとうございました。