2007.1.27
第196回放送分『受験シーズン』 ゲスト:福迫博ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「受験生の心と体の健康管理」について、鹿児島県医師会の福迫博(ふくざこひろし)ドクターにお話を伺っています。
福迫さん、本日もどうぞよろしくお願いいたします。

福迫 博Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 最終日の今日は、試験当日の心構えについてうかがいます。
受験のときのエピソードで、緊張のあまり頭が真っ白になってしまったとか、パニックになって手がつかなかったというお話もありますが。

福迫 博Dr: 大切なのはリラックスです。
まずは、試験当日は、試験の始まる3時間前には起床し、いつも通り朝ご飯を食べ、時間に余裕を持って試験会場へ向かいましょう。

二見いすず: 受験生の方がリラックスできるように、ご家族も笑顔で送り出したいものですね。

福迫 博Dr: そうですね。
そして、会場に着かれたら、試験直前に焦って知識を詰め込むのではなく、呼吸法でリラックスすることをおすすめします。
緊張や不安を抱いているのはあなただけではありません。
今まで学んだ力を出し切るために大事なのは、心をどう落ち着けるかです。
不安やプレッシャーをお腹の中からすべて吐ききることをイメージして、大きく「ふーっ」と吐き出してください。
そのとき、自分が安心できるものをイメージするのも効果的です。
例えば、家族などの大好きな人や、お気に入りの風景、または好きな音楽をイメージするといいでしょう。

二見いすず: なるほど。
呼吸法が大切なんですね。
不安は全部吐き出してしまえば、リラックスして自然な状態で試験に臨めそうですね。

福迫 博Dr: そうですね。
また、極度な緊張やアガリ症がどうしても心配だという方は、早めに精神科、心療内科など専門医を受診していただくといいと思います。
受験の前数カ月、できれば一年くらい前から受診していただくと、十分なカウンセリングもできますし、体質にあったお薬も処方できますので、来年受験などを控えている方は早い時期に、専門医を訪ねていただきたいと思います。

二見いすず: よく分かりました。
今月は、4週にわたり、受験についてうかがってまいりましたが、受験とは、一つの目標に向って努力を積み重ねたり、心を落ち着ける訓練をしたり、また家族の思いやりに気づいたりという成長する機会でもあるのですね。

福迫 博Dr: その通りです。受験を人生の一つの経験として、前向きに取組み、リラックスして一人でも多くの人が納得いく結果を出していただけたらと願っております。
みなさん、頑張ってください。

二見いすず: 4週にわたり、受験生の心と体の健康管理についてお話をうかがいました。
福迫さん、ありがとうございました。

福迫 博Dr: こちらこそ、どうもありがとうございました。