『熱中症』 ゲスト:有村敏明ドクター



二見いすず: 5週にわたり、「熱中症」について、鹿児島県医師会の有村敏明(ありむらとしあき)ドクターにお話を伺っています。
有村さん今週もよろしくお願いいたします。

有村敏明Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 最終日の今日は、今までお話しを伺った、熱中症について、まとめさせていただきたいと思います。
熱中症は、気温が高くなると、体温の調節機能がおかしくなり、体内の水分やナトリウムなどの塩分のバランスがくずれ、発症する障害のことをいうということでした。

有村敏明Dr: その通りです。

二見いすず: そしてその症状には、軽いものから、命にかかわる重度のものまであり、意識障害などが出たら、すみやかに医療機関へということでした。

有村敏明Dr: そうですね。
その場でできる応急処置としては、涼しいところへ移動させ、水分補給をして体を冷やす、ということが基本です。

二見いすず: よくわかりました。
また、高齢者や子どもたちは、成人に比べて、体温調節機能が低くなっているので、より注意が必要ということでしたね。

有村敏明Dr: そうですね。
ご家族が温度変化や体調管理などに、注意を払い、熱中症にならないよう、サポートしてあげてください。

二見いすず: また、運動や屋外での仕事をする時のお話もありました。
無理をせず、体調をみて、休憩をとりながら、スポーツやお仕事をされるのがいい、とのことでした。
環境庁のホームページには、WBGTという、暑さ指数があるそうです。
参考にして、無理をして頑張りすぎないよう、注意したいですね。

有村敏明Dr: そうですね。

二見いすず: 熱中症の症状や予防法についてお伺いしてきましたが、気温といいますと、やはり最近の地球温暖化の問題が気になります。

有村敏明Dr: そうですね。
二酸化炭素の温室効果ガスの排出量増大により、温暖化が問題になっています。
過去に比べると、世界の平均気温が上がり、これからますます上昇すると予想されています。
ヨーロッパでは、2003年の熱波で、5万人もの方の命が失われました。

二見いすず: そうなんですね。
暑さというのは、本当に大変なことなのですね。

有村敏明Dr: はい。
やはり、熱中症予防の面から考えますと、地球温暖化は無視できません。
私たち一人ひとりの体を大切にするように、地球環境のことも大切にしていきたいものですね。

二見いすず: そうですね。
人の体も、地球の環境も、同じようにいたわりながら、大切に守っていきたいですね。
もうすぐ残暑とはいっても、まだまだ鹿児島は暑い日が続きます。
ぜひ、暑さを上手に避けて、無理をせず、水分補給をこまめになさって、熱中症にならないよう気をつけていただきたいと思います。
有村さん、5週にわたり、大変貴重なお話をありがとうございました。

有村敏明Dr: ありがとうございました。