『皮膚疾患』 ゲスト:谷 暁子ドクター



二見いすず: この時期に気になる皮膚のトラブルについて、鹿児島県医師会の谷暁子(たに あきこ)ドクターにお話をおうかがいしています。
谷さん、今週もよろしくお願いいたします。

谷 暁子Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、日焼けについて伺いました。
夏が終わったとはいえ、油断は禁物。
紫外線を浴び続けると皮膚がんになってしまう可能性もあるので、日焼け対策は1年中しっかりしましょう、というお話でした。

谷 暁子Dr: その通りです。
夏は、日焼け止めクリームを塗っても、汗でとれてしまったりして、こまめに塗り直さないと効果が出にくかったりしましたが、これからの季節は、紫外線対策がしやすい季節でもあります。
夏に受けたダメージをとりかえすつもりで、日焼けのアフターケアをする季節と考えてはいかがでしょうか。

二見いすず: なるほど。
気にせず夏を過ごしてしまったという方はもちろん、今年は日焼け予防を頑張ったわ、という方も、やはり、みなさん多少は紫外線による影響はあるはずですものね。

谷 暁子Dr: そうですね。
今の時期は、夏の間にためこんだ紫外線の影響が出始めて、肌の老化やシミなどが表面化してきやすい時期になります。
暑さも落ち着いた今、ご自分の肌の状態をゆっくり見つめ直してみる機会にされてみてはいかがでしょうか。

二見いすず: そうですね。
暑い夏は、お化粧もなかなか大変ですし、じっくり肌を見つめることもないですものね。

谷 暁子Dr: はい。
肌も落ち着いて来るこれからの時期の方が、お手入れもしやすいと思いますよ。

二見いすず: なるほど。
できてしまったシミなどのケアをしながら、夏の過ごし方を振り返って、翌年に生かす、という方法もありそうですね。

谷 暁子Dr: そうですね。
また、日焼けによるシミがひどい場合には、医療機関で治療する方法もありますので、専門医に相談して頂ければと思います。

二見いすず: わかりました。

谷 暁子Dr: また、お顔のシミを見るときに、日焼けによるシミではなく、違う原因である場合があることも知っておいていただきたいと思います。

二見いすず: それは、どういう風に見分けたらいいのでしょうか。

谷 暁子Dr: はい。
30代後半から50代くらいまでの女性で、ほほ骨に沿って、三角のシミが左右対称に出ていたら、「肝斑(かんぱん)」という症状かもしれません。

二見いすず: 肝斑とは、何ですか?

谷 暁子Dr: はい。
これは、紫外線が原因ではなく、女性ホルモンが影響して出る女性特有のシミのことです。

二見いすず: なるほど。
原因が違うシミがあるのですね。
そうなりますと、しっかりと紫外線対策をしているのに、シミが出る場合もあるということですね。

谷 暁子Dr: そうですね。
肝斑の場合は、形状の他に、生理中に色が濃くなるという特徴もありますから、気になる場合は医療機関へ相談してみてください。

二見いすず: わかりました。
4週にわたり、皮膚についてお伺い致しました。
谷さん、貴重なお話をありがとうございました。

谷 暁子Dr: ありがとうございました。