二見いすず: | 10月に入りました。 今月は、鹿児島県医師会の松田幸久(まつだ ゆきひさ)ドクターに、「小児救急」についてお話をおうかがいしてまいります。 松田さん、よろしくお願いいたします。 |
松田幸久Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | まず、小児救急といいますと、どのような症状が多いのでしょうか。 |
松田幸久Dr: | はい。6、7割は発熱で来られる場合が多いようです。 そのほかは、嘔吐、痙攣などがありますね。 今の季節ですと、喘息発作の子供さんもいらっしゃいますね。 |
二見いすず: | なるほど。発熱で来られる場合が多いんですね。 発熱と言いますと、どんな病気が原因と考えられますか? |
松田幸久Dr: | そうですね。 軽い風邪の場合から、髄膜炎、そして、これからの季節ですとインフルエンザなど、さまざまな原因が考えられます。 |
二見いすず: | なるほど。発熱の原因にもいろいろあるんですね。 |
松田幸久Dr: | そうですね。 夜間救急を利用される場合、お子さんが発熱したから、心配でとりあえず救急へ、というケースも多く見られます。 しかし、いつも診てもらっている、かかりつけ医の方が、お子さんのことをよくご存知だというケースも多いので、緊急を要するものでない場合は、救急へ行くよりも、翌日まで様子を見て、かかりつけ医に診察してもらう方がいいこともあるんですよ。 |
二見いすず: | そうなんですね。 確かに、かかりつけ医の方が、それぞれのお子さんに合った処置がしやすいかもしれませんね。 しかし、夜中にわが子が発熱してしまったら、お母さんたちの気持ちとしては、やはり心配でたまりませんよね。 |
松田幸久Dr: | そうですね。 わが子の具合が悪くなったら、私だって、心配でたまりませんから、お母さんたちが心配されるお気持ちもよく分かります。 |
二見いすず: | そうですよね・・・。 では、夜間救急へ行くべきか、翌日まで待ってかかりつけ医に行くべきかは、どうやって判断したらいいのでしょうか。 |
松田幸久Dr: | はい。 発熱がある場合、お子さんの機嫌のよしあしは、判断の基準の一つになると思います。 38、39度近く熱があっても、機嫌がよかったり、遊び続けている場合は、救急でなくても大丈夫な場合が多いようです。 |
二見いすず: | では、機嫌が悪いときは・・・。 |
松田幸久Dr: | はい。 髄膜炎やインフルエンザによる発熱だった場合は、発熱以外に、頭痛が強かったり、吐気がしたり、体に痛みがありますので、当然不機嫌になります。 こういった場合は、注意が必要、ということですね。 |
二見いすず: | なるほど、よく分かりました。 |
松田幸久Dr: | 初めてのお子さんですと、救急に行くべきか、かかりつけ医の方がいいかを判断するのは、なかなか難しいかもしれません。 しかし、子どもを注意深く見続けていると、少しずつ分かってくると思います。 |
二見いすず: | そうですね。 |
松田幸久Dr: | また、最近はインターネットの普及によって、情報がはんらんしているために、たまたま悪いケースに当てはめて考えてしまって、パニックになられるお母さんもいらっしゃいます。 気になることがあったら、一人で抱え込まず、かかりつけの小児科医に何でも相談していただきたいと思います。 |
二見いすず: | わかりました。 本日は小児救急について、松田幸久さんにお話を伺いました。 本日はありがとうございました。 |
松田幸久Dr: | ありがとうございました。 |