『小児救急』 ゲスト:松田幸久ドクター



二見いすず: 今月は、「小児救急」について、鹿児島県医師会の松田幸久(まつだ ゆきひさ)ドクターにお話うかがっています。
松田さん、最終日の今日もよろしくお願いいたします。

松田幸久Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週まで、小児救急で多い病気や事故について、お話を伺ってまいりました。
今週は、実際に小児救急へ子どもを連れていくとき、どのような形でご相談すればいいかをお願いします。

松田幸久Dr: はい。
夜間の小児救急は、鹿児島市は夜間急病センターがありますが、その他の地域はほとんどが当番医制なので、地域の当番医表などを参考に、お子さんを連れてこられるといいと思います。
ただし、突然いらっしゃるよりも、事前にお電話で状況をうかがってからの方が、より適切な対処ができますので、ぜひ事前連絡をお願いしたいと思います。

二見いすず: 分かりました。
救急のとき、当番医がどちらなのか分からない場合はどうしたらいいのでしょうか。

松田幸久Dr: はい。
鹿児島県では、夜間における子どもさんの急な病気について、看護師等が応急処置や医療機関の受診の必要性などの助言を行う「鹿児島県小児救急電話相談」があります。

二見いすず: そうなんですね。番号をお教えいただけますか。

松田幸久Dr: はい。番号は、「#8000番」です。
これは、携帯電話からもかけられます。
毎日夜7時から夜11時まで対応してくれますので、当番医のことや、不安な症状のことなど、相談することができます。

二見いすず: それは、心強いですね。
番号を繰り返します。
「鹿児島県小児救急電話相談」は、#を押して、8000ですね。
ぜひ、活用していただきたいと思います。

松田幸久Dr: そうですね。
また、小児医療の立場から言いますと、冬に向けて、インフルエンザ予防接種をお願いしたいと思います。
かかりつけ医にご相談してみてください。

二見いすず: 分かりました。

松田幸久Dr: もう一つ、小児科医としてお伝えしたいことがあります。

二見いすず: はい。

松田幸久Dr: さきほどインフルエンザの予防接種のお話をしましたが、麻疹つまりはしかと、風疹の予防接種の大切さも、知っておいていただきたいと思っています。

二見いすず: 麻疹、風疹というと、子どものとき、みんな一回はかかる病気ですよね。

松田幸久Dr: そういったイメージがありますよね。
そして、はしかなどは、そう深刻にとらえられていない病気の一つです。
しかし、はしかで死にいたる場合があるということをぜひ知っておいていただきたいのです。

二見いすず: えっ、はしかで命を落とすことがあるんですか!

松田幸久Dr: そうなんです。
軽い病気のイメージがあり、予防接種もしなくてもいいかなと考えている親御さんもいらっしゃいますが、事実、私もはしかで幼い患者さんの命を見送ったことがあるのです。
ぜひ、そんな悲劇を起こさないためにも、麻疹、風疹の予防接種の大切さをお伝えしたいと思っているんですよ。

二見いすず: 大切な命を守るためにも、麻疹、風疹の予防接種をお願いしたいと思います。

松田幸久Dr: よろしくお願いします。

二見いすず: 今月は、4週にわたり、「小児救急」についてお話をうかがいました。
松田さん、貴重なお話をありがとうございました。

松田幸久Dr: ありがとうございました。