『リウマチ』 ゲスト:大坪秀雄ドクター



二見いすず: 今月のドクタートークは、3月3日の耳の日を前に、「難聴」についてお送りしております。
今週も鹿児島県医師会の清田隆二(きよたりゅうじ)ドクターにお話をうかがいます。
清田さん、よろしくお願いいたします。

清田隆二Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、難聴について、音の振動がうまく伝わらない「伝音性難聴」と内耳などの障害が原因でおこる「神経性難聴」があるとお伺いしました。
また、原因も、病気や怪我、加齢などのほか、大きな音を聴き続けることが原因になる生活習慣的なものもあるということでしたね。

清田隆二Dr: はい。その通りです。

二見いすず: ところで、難聴の患者さんで、聞こえが悪くなっていることをご自分では気づいていらっしゃらない方もおいでですか。

清田隆二Dr: おいでです。
例えば、加齢に伴うような少しずつ進行する難聴では、周りが気づいていても、本人は自覚していない事も少なくありません。

二見いすず: 痛みもないし、徐々に進行するとなると、なかなか難しいですね。

清田隆二Dr: はい、そのとおりです。
その他、鉄砲を撃つ方や、剣道をおやりになる方では、知らず知らずのうちに衝撃が大きい左耳の聞こえが悪化していることがあります。

二見いすず: 例えば、どんなサインを感じたら、難聴かもしれない、と思ったらよろしいでしょうか。

清田隆二Dr: 聞こえがよくても、耳がつまった感じや耳鳴りがするとき、また、立ちくらみ程度のものでも、めまいを感じるときは要注意です。

二見いすず: なるほど。
耳の詰まった感じ、耳鳴り、めまいですね。

清田隆二Dr: はい。
このようなサインがあったら、お近くの専門機関で聴力検査をしてみてください。
隠された病気や異常を、早期に発見できることも少なくありません。
また、小さな子供さんに限らず、ご老人の方においても、「声を掛けて返事がない」、「聞き返す」、「テレビの音が大きい」、などのサインに、周りの方が気づいてあげることも大切だと思います。

二見いすず: 早期発見ができれば早めに治療できますね。
これは大事なことでしょうね。

清田隆二Dr: そうですね。
治りにくい神経性難聴の場合、特に大事です。
治療をしても、もしも難聴が残ってしまった場合、補聴器などを使って聞こえをカバーするという方法もあります。

二見いすず: なるほど。補聴器ですね。

清田隆二Dr: はい。
ひと昔前の補聴器に比べ、現在のものは大変進歩しています。

二見いすず: そうなんですか。

清田隆二Dr: そうなんです。
現在、デジタル補聴器といって、患者さんの様々な聴力に合わせて、高音だけを聞えやすくしたり、逆に低音だけを聞えやすくしたりするなど、オーダーメード感覚で聞こえをよくすることができるものが出ています。

二見いすず: すごいですね。
そんな補聴器があるのですか。
では、来週は、難聴の方の心強い味方である、最新の補聴器事情について、詳しくお伺いします。
お話は、鹿児島県医師会の清田隆二(きよたりゅうじ)ドクターでした。
貴重なお話をありがとうございました。

清田隆二Dr: ありがとうございました。