『うつ病』 ゲスト:市場美緒ドクター



二見いすず: 今月のドクタートークは、今年の7月に鹿児島県の十島村などで見られる皆既日食現象について、知っておきたい眼のお話を、鹿児島県医師会の坂元有至(さかもとゆうし)ドクターにうかがいます。
坂元さんよろしくお願いいたします。

坂元有至Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 鹿児島県の十島村などで、今年の7月22日に、皆既日食が見られるそうですね。

坂元有至Dr: そうですね。いよいよ目前に迫ってきましたね。

二見いすず: はい。
皆既日食は、太陽と月と地球が一直線に並ぶことで、太陽が月に隠れるという天体現象だそうです。
今回は、午前10時53分からの約6分間、太陽が完全に隠れて見えるようですが、昼間なのに周囲が暗くなるなんて、本当に不思議な体験ができそうですよね。
心待ちにされている方も多いと思います。

坂元有至Dr: そうですね。

二見いすず: 個人的にもとても楽しみにしているのですが、一方で、皆既日食を観察するときに、眼の健康を守るという視点から、知っておきたい注意事項があるそうですね。

坂元有至Dr: はい。そうなんです。
皆既日食現象は、太陽が月に隠れる様子を見ると言っても、完全に隠れるのは数分間で、その前後は太陽が一部欠けた状態です。
それを見ていると太陽光線を肉眼で直視する状態になるということです。

二見いすず: なるほど・・・。

坂元有至Dr: 二見さんは、ふだん、晴れた日に太陽を直視したことはありますか?

二見いすず: えっ・・・。
そういえば、直視したことはありませんね。
まぶしくて見ることができない、と言った方がいいかもしれません。

坂元有至Dr: そうですよね。
日常はあまり意識しませんが、太陽光線というのはとても強いので、晴天時の太陽を肉眼で見た場合、わずか1秒ほどでも目に悪い影響を及ぼします。

二見いすず: そうなんですね。

坂元有至Dr: はい。
例えば、会議や学校の授業などで使うレーザーポインターを子ども達がふざけて友達の眼に当ててしまい、網膜を損傷してしまうという事故が報告されたことがあります。
太陽の光を直視するということは、同じような現象が眼に起こる可能性があるのです。

二見いすず: なるほど。
そういった痛ましい事故と同じような現象が起こる可能性があるのですね。
私達は、今回の現象を楽しむにあたり、太陽の光の強さと眼への影響を認識しておかなくてはいけませんね。

坂元有至Dr: そうですね。
今回の皆既日食を心待ちにされている気持ちも十分に分かりますが、太陽光線と眼について、正しい知識を持った上で、観察していただくことをお勧めしたいですね。

二見いすず: よくわかりました。
今世紀最長とも言われる皆既日食現象ですから、安全に気をつけながら楽しみたいものですね。
来週は、皆既日食のときに気をつけたい、太陽と眼の関係を詳しくうかがっていきたいと思います。
お話は、鹿児島県医師会の坂元有至(さかもとゆうし)ドクターでした。
来週も引き続きお願いいたします。
ありがとうございました。

坂元有至Dr: ありがとうございました。