『摂食障害』 ゲスト:武井美智子ドクター



二見いすず: 今月のドクタートークは、「花粉症」について伺っています。
前回までの2回は、眼の症状について伺いました。
今週からは、耳鼻科領域の花粉症について、鹿児島県医師会の鯵坂孝二(あじさかこうじ)ドクターにお話を伺います。
よろしくお願いいたします。

鯵坂孝二Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 2月といえば、スギ花粉症の方にとって辛い季節ですね。
今年の飛散量はいかがでしょうか。

鯵坂孝二Dr: はい。
いろいろな機関の予測を見ますと、今年は全国的に、昨年よりやや少なめのようです。

二見いすず: と言うことは、昨年と同様に準備・予防をしておけばいいということですか?

鯵坂孝二Dr: はい。
一般的にそう考えてよいのですが、花粉が飛ぶ量はその日の天候に左右されますし、体調によって症状が出やすかったり、出にくかったりすることも知っておいていただきたいですね。

二見いすず: なるほど。
花粉の飛ぶ量については、MBCに、ポールンロボという花粉を量る機械が設置してありますので、ホームページをご覧いただき、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

鯵坂孝二Dr: そうですね。
雨上がりで気温が高く、風が強いと花粉の飛ぶ量は多くなります。
また、地面が舗装されていると舞い上がる花粉の量も多くなるようです。
また、車の排気ガスは花粉症の症状を悪化させることでも知られていますので、交通量の多い地域では、より注意が必要です。

二見いすず: いろいろな要因があることがわかりました。
では、近くにスギの植林地が無いから安心という訳でもないのですね。

鯵坂孝二Dr: はい。そういうことになります。

二見いすず: 先ほど、体調によって症状が出るときと出ないときがあるということでしたが、やはり寝不足や体調不良のときは、花粉症の症状も出やすいのでしょうか。

鯵坂孝二Dr: そうですね。
疲れやストレスの溜まった状態は、抵抗力が落ち、アレルギー症状が出やすくなります。
また、風邪やインフルエンザ、急性咽喉頭炎などの炎症がアレルギーの引き金となり、症状を強くしたり長引かせたりします。
栄養バランスのよい食事と適度な運動、十分な睡眠で体調管理を心がけていただきたいですね。

二見いすず: では、花粉症の代表的な症状を教えてください。

鯵坂孝二Dr: よく、クシャミ、鼻水、鼻づまりと言いますが、立て続けにクシャミが出たり、水のような鼻水が出たり、これらの症状に伴って鼻づまりが起こる場合などがあります。

二見いすず: 風邪をひいたときにも、似たような症状がありますね。

鯵坂孝二Dr: 風邪の場合は、やや黄色い鼻水が出て、痛みや熱も出ます。
花粉症の場合は、重症の場合は一日中症状が出ますが、軽症の場合は、寝入りばなや起きがけの時間帯に出やすい特徴があります。
ほかに、鼻がムズがゆい、目がかゆい、頭がぼーっとするなどの症状もあります。
毎年同じ時期に症状が出たり、家族に同じような症状が出る場合も花粉症の可能性があります。

二見いすず: よく分かりました。ありがとうございました。

鯵坂孝二Dr: ありがとうございました。