二見いすず: | 今月のドクタートークは、「腰痛」をテーマにお送りしています。 お話は、鹿児島県医師会の森元保(もりもとたもつ)ドクターです。 森元さん、今週もよろしくお願いいたします。 |
森元 保Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 先週は、腰痛には、骨や関節のトラブルが原因の場合だけではなく、婦人科系・消化器科系・大動脈系などの病気が原因で起こる場合があるので、医療機関できちんと診断してもらい、適切な治療を行うことが大切だと伺いました。 また、ケガやストレスが原因で起こる場合もある、とのことでしたね。 |
森元 保Dr: | そうですね。 |
二見いすず: | まず今週は、腰痛の原因の大部分を占める、骨や関節のトラブルについて、詳しく伺いたいと思います。 では、骨や関節のトラブルというと、具体的にはどのような病気のことをいうのでしょうか。 |
森元 保Dr: | はい。 整形外科的な腰痛の原因の代表的なものには「椎間板ヘルニア」があります。 |
二見いすず: | 「椎間板ヘルニア」はどういう病気なのでしょうか? |
森元 保Dr: | はい。 まず、椎間板についてお話しすると、背骨と背骨の間のクッションになっている軟骨のことです。 腰痛の原因となる「椎間板ヘルニア」は、この軟骨の一部が裂けて、内部の髄核が飛び出して、神経を圧迫して痛みを伴う病気です。 |
二見いすず: | なるほど。 想像しただけでも、痛そうですね・・・。 症状に特徴はありますか? |
森元 保Dr: | そうですね。 腰が前に曲がりにくい、腰から足先に強いしびれや痛みがある、足に力が入らない、くしゃみなどで激痛が起こる、などの症状があります。 ひどい場合は、尿が出にくくなることもあります。 |
二見いすず: | なるほど。 この病気は、年齢を重ねると、やはり老化というか・・・、そのような症状が起こってしまうのでしょうか。 |
森元 保Dr: | そうですね。 一般的には老化によって、椎間板の内部にあるゼリー状の部分の水分が減り、飛び出しやすくなるのです。 それが、重い荷物を持ったり、体をひねったりすることがきっかけとなり、飛び出してしまうのです。 |
二見いすず: | なるほど。 重い荷物を持つ、体をひねるときは要注意ですね。 |
森元 保Dr: | そうですね。 また、最近は、30代前後の若い方も増えてきています。 パソコンが普及して長時間同じ姿勢で座り続ける方も増えて、背骨に負担がかかっていることが原因として考えられます。 |
二見いすず: | なるほど。 では「椎間板ヘルニア」の治療について教えてください。 |
森元 保Dr: | はい。 薬やリハビリで治療したり、コルセットや神経ブロックなどで治療したりします。 痛みがひどく生活に支障をきたす場合は、手術で摘出したりします。 |
二見いすず: | わかりました。 お話は、鹿児島県医師会の森元保(もりもとたもつ)ドクターでした。 |
森元 保Dr: | ありがとうございました。 |