『摂食障害』 ゲスト:武井美智子ドクター



二見いすず: 今月は「食中毒」をテーマにお送りしています。
今週もお話は、鹿児島県医師会の鮫島幸二(さめしまこうじ)ドクターです。
鮫島さん、今週もよろしくお願いします。

鮫島幸二Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: 先週は、食中毒の原因やその種類についてお話いただきました。
今日は家庭でできる食中毒予防のポイントについてお話いただけますか?

鮫島幸二Dr: はい、6〜10月にかけては気温や湿度が高くなり、細菌性食中毒が発生しやすい時期となります。
ですから今回は、細菌性食中毒について、家庭でできる予防策をお話したいと思います。

二見いすず: よろしくお願いします。

鮫島幸二Dr: はい。
細菌性食中毒予防の三原則は「菌を付けない」「菌を増やさない」「菌をやっつける」です。
細菌性食中毒は、病原菌が口に入らないように工夫をすれば、防ぐことが可能です。

二見いすず: 細菌性食中毒は、どのような食品に付着しているのでしょうか?

鮫島幸二Dr: はい。
一般に、生の魚介類や肉類に食中毒の原因となる菌が多く付着しています。
大抵は加熱すれば殺菌できますが、忘れてはならないのが、菌が加熱する前にあちこちくっついて、最終的に口に入ることがあることです。

二見いすず: なるほど、食材から直接ではなく、口に入る場合があるということですね。

鮫島幸二Dr: そうなんです。
食事の場合は手によって感染するほかに、調理器具から感染することがあります。

二見いすず: なるほど。

鮫島幸二Dr: 昨年末に新型インフルエンザが流行したときに、その予防対策として、しっかり手洗いをするように、と言われていましたよね。
食中毒予防もこれと同じで、調理前には手洗いが大切です。
また、生の魚介類や肉類を調理したまな板や包丁や菜箸は、使用後はよく洗って、熱湯消毒をしてください。

二見いすず: わかりました。
食中毒予防三原則の1番目「菌をつけない」ためには、手をしっかり洗い、調理器具などもよく洗うことが大切ということですね。

鮫島幸二Dr: はい。
そして予防三原則の2番目「菌を増やさない」ということについてですが、これは食べ残しを保存する時や作り置きする場合の注意です。
冷蔵庫や冷凍庫に保存する場合は小分けにしたりして、早く冷えるような工夫をすること、食べる時にちょっとでもあやしいと思ったら迷わず捨てる、加熱して食べる時は十分解凍してから加熱する、いったん解凍したものは、二度目の冷凍はしないなどの工夫をしてください。

二見いすず: わかりました。
では、予防三原則の3番目「菌をやっつける」についてですが、家庭で「菌をやっつける」にはどうすればいいのでしょうか?

鮫島幸二Dr: 家庭で「菌をやっつける」とは十分に加熱することです。
特に冷凍品は中まで十分熱を通すことが必要です。

二見いすず: よくわかりました。
食中毒予防のポイントである三原則もう一度ご紹介しますと、「菌を付けない」「菌を増やさない」「菌をやっつける」です。
この3つのポイントを実践して、家庭での食中毒を予防していただきたいと思います。
鮫島さん、どうもありがとうございました。

鮫島幸二Dr: ありがとうございました。