『摂食障害』 ゲスト:武井美智子ドクター



二見いすず: 今月は「食中毒」をテーマにお聞きしています。
お話は、鹿児島県医師会の鮫島幸二(さめしまこうじ)ドクターです。
鮫島さん、よろしくお願いいたします。

鮫島幸二Dr: はい、よろしくお願い致します。

二見いすず: 先週は、家庭でできる食中毒予防のポイントについてお聞きしました。
今日は、食中毒の主な症状について、お願いします。

鮫島幸二Dr: はい。
食中毒の主な症状は、腹痛、下痢、嘔吐などの胃腸炎症状や脱水による倦怠感ですが、ひどい場合は発熱が起こったり、けいれんになったりします。

二見いすず: はい。
腹痛、下痢、嘔吐や脱水による倦怠感、そして、発熱、けいれん、ですね。

鮫島幸二Dr: はい。
このような症状は食後すぐに出てくる場合もあれば、2〜3日経ってからゆっくり出てくる場合もあります。
また大人と子どもでは、症状に差がある場合もあり、子どもやお年寄りのほうが重症になりやすい傾向があります。

二見いすず: よくわかりました。
例えば、何かを食べて、少しお腹が痛いと感じたときに、どのくらい痛くなったら食中毒なのだろう、と迷うときがあるのですが。

鮫島幸二Dr: そうですね。
食中毒は、すぐにお腹がいたくなるときと、2、3日経って痛くなる場合があるので、ただの腹痛なのか、食中毒かは、分かりにくい場合もあると思います。
やはり自己判断は危険ですから、疑いを持った場合は、医療機関へ相談していただくことをお勧めしたいと思います。

二見いすず: わかりました。
では、医療機関へ行くときに、何か準備するものはありますか?

鮫島幸二Dr: そうですね。
食中毒が疑われる場合は、どんなものを食べたかとか、嘔吐物は何だったかをメモしておいたり、食べ残しそのものを持っていくことで、診断がつきやすくなる場合があります。

二見いすず: はい。

鮫島幸二Dr: 食中毒は、最初は軽い症状でも、子どもやお年寄りは後から重症化することがあります。
重症化しますと、発熱を伴い脳の神経を侵され、けいれんや意識障害といった重篤な症状がでることもありますので、決して軽く考えないようにしてください。

二見いすず: はい。

鮫島幸二Dr: 食中毒になったとき、子どもさん、特に幼児などは、うまく痛みを表現できないこともあります。
周囲の大人が、食中毒の特徴的な症状である腹痛、下痢、嘔吐や脱水による倦怠感、発熱、けいれんなどが出ていないか、注意してあげることが非常に大事なことですね。

二見いすず: よくわかりました。
とにかく、食中毒を軽く見てはいけませんね。

鮫島幸二Dr: その通りです。
例えばO-157など、腸管出血性の細菌は、腸の中で増殖する過程で、強い毒素を出します。
その毒素が腎臓や脳を侵してしまう非常に怖い細菌です。
そういった食中毒の怖さをしっかり認識して、予防を確実に行っていただきたいと思います。

二見いすず: はい。
食中毒ではないかと感じたら、軽く考えないで、きちんと医療機関に相談することが大切ですね。
お話は、鹿児島県医師会の鮫島幸二ドクターでした。
今週もありがとうございました。

鮫島幸二Dr: ありがとうございました。