『摂食障害』 ゲスト:武井美智子ドクター



二見いすず: 今月は『食中毒』をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の鮫島幸二(さめしまこうじ)ドクターです。
鮫島さん、今週もよろしくお願い致します。

鮫島幸二Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: さて、これまで3週にわたり、高温多湿になる今のシーズンに、注意したい食中毒の症状や、予防のポイントなどについてお話を伺ってきました。
最終日の今日は、まとめをお願いします。

鮫島幸二Dr: はい、わかりました。
まず、身近な鹿児島県の食中毒の事例を見ますと、毒キノコや野草毒とかいった自然毒によるものと、生卵ごはんとか、手作り弁当とか、おにぎりなどで起こる例が多いようです。

二見いすず: キノコ、野草で食中毒が起こるとは驚きですよね。

鮫島幸二Dr: そうなんです。
自分で採ってきた山菜とかキノコは、安全かどうかきちんと確認してから食べていただきたいですし、手作りのお弁当も、肉や卵、野菜といった生ものや作り置きしたごはんやおかずには注意していただきたいと思います。
特に、幼児や高齢者の方などが感染しやすいという特徴もありますので、お子さんのお弁当などは、この時期はしっかりと加熱したものを入れてあげることが、食中毒予防の大きなポイントといえると思います。

二見いすず: よくわかりました。
そして、家庭でできる食中毒予防の三原則は、「菌を付けない」「菌を増やさない」「菌をやっつける」でしたね。

鮫島幸二Dr: その通りです。
「菌を付けない」ためには、まず手をしっかり洗い、調理器具などもよく洗うことが大切です。
そして調理前にも調理中にも、まめに手を洗うこと。
食事の前にも当然手洗いを忘れないでください。

二見いすず: よくわかりました。

鮫島幸二Dr: そして、「菌を増やさない」については、食べ残しを保存する時や作り置きをする場合の注意です。
冷蔵庫や冷凍庫に保存するときは、小分けにしたりして、早く冷えるような工夫をすること、食べる時にちょっとでもあやしいと思ったら迷わず捨てること、いったん解凍したものは、二度目の冷凍はしないことを心がけてください。

二見いすず: はい。わかりました。

鮫島幸二Dr: 「菌をやっつける」については、十分に加熱することです。
特に冷凍品は中まで十分熱を通すことが必要です。

二見いすず: はい。
ぜひこのポイントを注意していただきたいと思います。

鮫島幸二Dr: はい。
食中毒は、腹痛、下痢、嘔吐などの胃腸炎症状や脱水による倦怠感を起こすほか、重い場合は発熱があったり、けいれんを起こしたりします。
さらに脳神経に影響を及ぼすこともありますから、食中毒の疑いがあった場合は、必ず医療機関へご相談ください。

二見いすず: わかりました。
家庭でできる予防法を実践しつつ、万が一食中毒の疑いが出た場合は、すぐに専門医を受診して適切な治療を受けていただきたいと思います。

鮫島幸二Dr: そうですね。ぜひ注意してください。

二見いすず: 今月は、4週にわたり、食中毒についてお送りしました。
お話は、鹿児島県医師会の鮫島幸二(さめしまこうじ)ドクターでした。
貴重なお話をありがとうございました。

鮫島幸二Dr: ありがとうございました。