二見いすず: | 7月に入りました。 今月は、「HPVワクチン」についてお送りしたいと思います。 お話は、鹿児島県医師会の波多江正紀(はたえまさゆき)ドクターです。 波多江さん、よろしくお願い致します。 |
波多江正紀Dr: | よろしくお願い致します。 |
二見いすず: | 今月のテーマは「HPVワクチン」ということですね。 |
波多江正紀Dr: | はい。 今月は子宮頸がんの主な原因となる「ヒトパピローマウイルス」の感染を防ぐ「HPVワクチン」について、お話していきたいと思います。 |
二見いすず: | よろしくおねがいします。 では、まず、「ヒトパピローマウイルス」について教えてください。 |
波多江正紀Dr: | はい。 「ヒトパピローマウイルス」は、「子宮頸がん」を引き起こす原因の一つとされているウイルスで、主に性交渉などの粘膜の接触で感染するといわれています。 |
二見いすず: | はい。子宮頸がんとは・・・。 |
波多江正紀Dr: | はい。 子宮頸がんとは、子宮の入口付近である「子宮頚部」にできるがんのことです。 |
二見いすず: | やはり、怖いがんなのでしょうね。 |
波多江正紀Dr: | はい。 子宮頸がんにかかりますと、子宮の一部分や子宮とその周辺の臓器を手術で摘出しなければならなくなることがあります。 死亡の心配ももちろんですが、治療の程度によっては、妊娠・出産ができなくなることもあります。 出産を希望している若い女性にとっては、辛いこととなるかもしれません。 |
二見いすず: | なるほど。 |
波多江正紀Dr: | 勿論、子宮頸がんが進行してしまった場合は、命に関わる場合もありますからね。 |
二見いすず: | それは深刻ですね。 では、子宮頸がんにかかる方は今、どのくらいいらっしゃるのでしょうか。 |
波多江正紀Dr: | はい。 日本では、毎年9000人の女性の方が、子宮頸がんと診断され、年間2500人が死亡しています。 |
二見いすず: | えっ、そんなに・・・。 |
波多江正紀Dr: | 子宮がんは、女性特有のがんでは第5位、死亡原因では8番目となっています。 |
二見いすず: | そうなんですね・・・。それは大変深刻です。 |
波多江正紀Dr: | はい。 また、これまでは40〜50代の発症率が高かったのですが、最近の傾向として、20代〜30代の女性の発症率が高まっています。 出産すべき年齢に広がって、出産能力を失うことも起こっていることが、がんで死ぬことと同等以上に問題となっています。 |
二見いすず: | そうなんですね。驚きました。 では、来週は子宮頸がんについて、さらに詳しくうかがいたいと思います。 お話は、鹿児島県医師会の波多江正紀(はたえまさゆき)ドクターでした。 ありがとうございました。 |
波多江正紀Dr: | ありがとうございました。 |