『摂食障害』 ゲスト:武井美智子ドクター



二見いすず: 今月は、「HPVワクチン」についてお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の波多江正紀(はたえまさゆき)ドクターです。
波多江さん、今週もよろしくお願い致します。

波多江正紀Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: 先週は、子宮頸がんの主な原因となる「ヒトパピローマウイルス」感染を予防する「HPVワクチン」について伺いました。
女性が性交渉をもつ前の年齢で接種しておけば、長い期間体を感染から守ることができる、ということでしたね。

波多江正紀Dr: そうですね。
性交渉を持った女性でも感染していない人は多くいる訳で、このような方にもこのワクチンの効果はかなり期待できます。
この「HPVワクチン」は、日本では、昨年末に承認されました。このワクチンが、感染予防効果を得るためには、3回の接種が必要です。
現在、費用の負担については、保険では認められていませんので、接種は自己負担になります。

二見いすず: なるほど。
子宮頸がん予防に大変効果があるワクチンということですが、現在は、費用は自己負担ということですね。
3回でおいくらくらいかかるのでしょうか。

波多江正紀Dr: はい。
鹿児島県では、現在、1回あたり1万6000円が目安になっています。
つまり、3回の接種で合計4万8000円ですね。

二見いすず: やはり、考え方にもよりますが、少ない金額ではないですよね。

波多江正紀Dr: そうですね。
もしかしたら、一見高いように思われるかもしれません。
しかし、個人的には、子宮頸がんという、妊娠する能力を失うことなく、また命を失う可能性がある病気から体を守ることができる、ということを考えると、高くはないのではと思っています。
健康を考えるなら、ぜひ接種をおすすめしたいと思います。

二見いすず: そうですね。
多くの方にぜひ検討していただきたいと思います。

波多江正紀Dr: そうですね。

二見いすず: さて、この「HPVワクチン」は若い年齢のときに接種することが効果的だということでした。
若い方は、ぜひ早めに接種していただくことを検討いただきたいと思いますが、年齢を重ねた方は、これから接種をしても効果はないのでしょうか。

波多江正紀Dr: いえいえ、そうではありません。
年齢を重ねてすでに性交渉があっても、「ヒトパピローマウイルス」に感染していなければ、もちろん感染予防になりますし、感染してしまっている場合でも、16,18タイプの一方だけが感染している場合などでは、「HPVワクチン」を打つことで、癌の発症をある程度抑えられる可能性もある、と言われています。

二見いすず: なるほど。よくわかりました。
では、完全に予防するという意味で、若い年齢の方にはぜひ接種していただきたいですし、年齢を重ねた方でも、接種することで予防できたり、がんの発症を抑えられる場合があることがわかりました。

波多江正紀Dr: そうですね。

二見いすず: 今週は、子宮頸がんの主な原因となる「ヒトパピローマウイルス」を感染前に予防する「HPVワクチン」について、先週に引き続き詳しく伺いました。
お話は、鹿児島県医師会の波多江正紀(はたえまさゆき)ドクターでした。
ありがとうございました。

波多江正紀Dr: ありがとうございました。