二見いすず: | ドクタートークは、「熱中症」をテーマにお送りしています。 お話は、鹿児島県医師会の年永隆一(としながりゅういち)ドクターです。 年永さん、最終日の今日もよろしくお願い致します。 |
年永隆一Dr: | よろしくお願い致します。 |
二見いすず: | これまで、熱中症が炎天下や高温多湿の室内で起こりやすいこと、そして、予防策として、こまめな水分補給をすることの大切さや、炎天下に外出しないことなどの注意事項も伺ってきました。 また、重い熱中症にかかってしまった場合は、脳障害や麻痺などの後遺症や命に関わる場合があることを忘れず、医療機関で適切な治療をしてもらうことが大切だと伺いました。 |
年永隆一Dr: | その通りです。 そして、最終日の今日、お話しておきたいのが、お子さんとお年寄りの熱中症についてです。 |
二見いすず: | はい。お子さんとお年寄りですね。 |
年永隆一Dr: | はい。 まずお子さんの場合、親御さんがお子さんを炎天下の車の中に放置したことで、お子さんが熱中症になり、命を落とすケースが後を絶ちません。 |
二見いすず: | はい。 残念なことですが、毎年のように報道されていますね・・・。 |
年永隆一Dr: | そうですね。 炎天下の車中は短時間で非常に温度が上がります。 ひとときも目を離すことのないようにして、お子様の命を守ってあげてください。 |
二見いすず: | ぜひお願いします。 また、お年寄りと熱中症はどのような関係があるのですか? |
年永隆一Dr: | はい。 お年寄りは、周りの温度変化を感じにくくなるという傾向があります。 また、ご自分ののどに乾きにも気づかないということもあります。 |
二見いすず: | なるほど。 では、お年よりは、部屋の温度が高くなっていることや、ご自分の脱水症状に気づかない、ということなんですね。 |
年永隆一Dr: | そうなんです。 ご自分でも気づかないうちに、熱中症が進み、非常に重い状態に陥ってしまうというケースもあるようです。 |
二見いすず: | それは深刻です。 でもご本人が気づきにくいとすると、周囲の配慮も大切ですね。 |
年永隆一Dr: | そうですね。 ご同居のご家族でご年配の方がいらっしゃる場合は、部屋の温度をチェックしてあげたり、水分をちゃんととっているかを気にかけてあげたりしてください。 また、近所にお一人住まいのお年寄りがいたら、「毎日水分をちゃんととってね」とか「部屋の窓を開けて涼しくしてね」など、声をかけてあげていただきたいと思います。 |
二見いすず: | そうですね。 お年寄りの熱中症につきましては、ご本人が注意することはもちろん、周囲の方々も、お年寄りが熱中症になりやすいことを意識して、声かけをしたり、室温や水分補給について注意してあげたりして、しっかりと見守っていただきたいと思います。 ドクタートークは、4週にわたり、熱中症についてお話を伺いました。 お話は年永隆一ドクターでした。 貴重なお話をありがとうございました。 |
年永隆一Dr: | ありがとうございました。 |