『摂食障害』 ゲスト:武井美智子ドクター



二見いすず: 今月のドクタートークは、「禁煙」をテーマにお送りします。
お話は、鹿児島県医師会の村上直樹(むらかみなおき)ドクターです。
村上さん、今週もよろしくお願い致します。

村上直樹Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: 先週は、タバコが吸っているご本人の健康に与える影響を伺いました。
タバコを吸う人は、食道ガンや心筋梗塞になる確率が、吸わない人の2倍になるということや、タバコ1本で寿命を5分縮めているというデータがあることなどを伺いました。

村上直樹Dr: そうですね。
あらためてタバコの害を知って、禁煙のきっかけにしていただきたいと思います。

二見いすず: はい。
そして、今週はまず、喫煙が、男性だけではなく、若い女性にも広がってきているということについて伺いたいと思います。

村上直樹Dr: はい。
最近のタバコは、おしゃれなパッケージなどに入っていて、軽いイメージもありますから、ファッション感覚でタバコを吸い始め、止められなくなってしまう若い女性も増えているようです。

二見いすず: 軽い気持ちで始めてしまい、止められなくなる・・・。

村上直樹Dr: そうなんです。
タバコが健康に悪いのは、男性も女性も同じなのですが、特に女性は、赤ちゃんを産むという体の仕組みをもっていますよね。
タバコは、お腹の中に赤ちゃんを授かったとき、とても悪い影響を与えることをぜひ知っていただきたいと思います。

二見いすず: なるほど。

村上直樹Dr: 赤ちゃんができてもタバコを吸いつづけると、お母さんの血液に酸素不足が起こったり、靭帯や胎盤の血管が細くなって、赤ちゃんに酸素や栄養が届きにくくなるのです。

二見いすず: 赤ちゃんがかわいそうですね。

村上直樹Dr: そうなんです。
お腹の中で赤ちゃんが低酸素状態になったり、お腹がぺこぺこになったりしていると考えてみてください。
そう考えると、妊娠中にタバコを吸うことはぜひやめていただきたいと思います。

二見いすず: そうですね。
また、若い女性だけではなく、子どもたちの喫煙も問題になっているようですね。

村上直樹Dr: そうですね。
今のタバコは、昔のタバコに比べて軽くなり、吸ってもクラクラしないものも増えているので、子どもたちが吸い始めてしまいやすいという傾向もあります。

二見いすず: なるほど。
遊び感覚や友達に誘われて・・・という場合も多いでしょうね。

村上直樹Dr: そうなんです。
しかし、タバコは“ゲートウェイドラッグ”といって、麻薬に手を出したり、エイズに感染したりしてしまう道にズルズルと引きずられてしまう入口にもなるとも言われています。
たかがタバコと考えないで、子どもたちには、学校や家庭で教育するのはもちろんですが、地域ぐるみで注意して、禁煙ならぬ、「防煙教育」を徹底していかなくてはなりません。

二見いすず: よくわかりました。
お話は村上直樹ドクターでした。
ありがとうございました。

村上直樹Dr: ありがとうございました。