二見いすず: 5週にわたり、「子宮頸がん」についてお送りしています。
最終日の今日も、鹿児島県医師会の波多江正紀(はたえまさゆき)ドクターにお話を伺ってまいります。
波多江さん、今日もよろしくお願い致します。

波多江正紀Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: では、今日は、これまでのまとめをお願い致します。

波多江正紀Dr: はい。
まず、「子宮頸がん」は、死亡原因にもなる女性特有のがんで、主に性交渉などの粘膜の接触によって感染する「ヒトパピローマウイルス」が原因で発症するといわれています。

二見いすず: はい。

波多江正紀Dr: そして、「子宮頸がん」は、主な原因となるウイルスが特定できていることから、発症前にワクチンで予防ができる、唯一の癌でもあるのです。

二見いすず: そうですね。
がんが予防できるというのは、すごいことですよね。

波多江正紀Dr: そうなんです。
人間は、サイエンスで癌になる過程を知り、尚かつこの病気に対抗する手段であるワクチンを手にしました。
画期的なことであり、これを賢く適応することは人間の智慧だと思います。

二見いすず: そうですね。
癌が予防できるのですから、ぜひ接種を広げていきたいですね。

波多江正紀Dr: そうですね。

二見いすず: はい。
「HPVワクチン」は3回に分けて接種されるということでしたね。

波多江正紀Dr: はい。
まず、1回目を打ち、1ヵ月後に2回目、6ヶ月後に3回目の接種を行えば、完了です。
3回打たないと十分な効果は期待できません。

二見いすず: わかりました。
3回に分けて接種が行われ、1回目から半年で完了、ということですね。

波多江正紀Dr: はい。
そして、このワクチンは、性交渉前の若い女性を中心に接種を推奨していますが、年齢を重ねた方でも、一定の効果がありますので検討していただきたいと思います。
まだ感染していない方は予防効果がありますし、感染している方でもがん発症のリスクを減らす場合もあることもお伝えしたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
では、波多江さん、この「HPVワクチン」は、どういったところで接種していただけるのでしょうか。

波多江正紀Dr: はい。
基本的には、産婦人科、小児科、内科などの医療機関にご相談いただければと思います。
接種を希望される場合は、事前に電話等で病院に確認された方が確実かもしれません。

二見いすず: わかりました。
ワクチンで予防できる可能性のある「子宮頸がん」について、5週にわたりお送りしてきました。
若い女性の方を中心に、ぜひ予防ワクチンの接種を心がけていただきたいと思います。
お話は、鹿児島県医師会の波多江正紀(はたえまさゆき)ドクターでした。
5週にわたり、貴重なお話をありがとうございました。

波多江正紀Dr: ありがとうございました。