二見いすず: 今月は、「高脂血症」についてお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の瀬戸山史郎(せとやましろう)ドクターにお話を伺います。
瀬戸山さん、今週もよろしくお願い致します。

瀬戸山史郎Dr: よろしくお願い致します。
二見いすず: 先週は、「高脂血症」が大きく分けて2種類があり、遺伝的な要因による「原発性高脂血症」と、食べすぎ、飲みすぎ、運動不足などによる肥満が原因となる「二次性高脂血症」があると伺いました。

瀬戸山史郎Dr: その通りです。
二見いすず: そして、肥満が原因の「高脂血症」は、一見やせ型の人も可能性があるので、注意が必要と言うことでした。
では、原因となる中性脂肪、コレステロールの増加は、具体的にどのように予防すればいいのでしょうか。

瀬戸山史郎Dr: はい。
中性脂肪に関しては、まずは肥満を解消すること、お菓子やジュースなどをとりすぎないこと、果物は1日1単位、つまり、リンゴ1個、バナナ1本などにとどめること、ラーメンや肉類など、動物性脂肪のとりすぎに気をつけることなどです。

二見いすず: よくわかりました。
では、コレステロールについてはいかがでしょうか。

瀬戸山史郎Dr: はい。
コレステロールには、善玉コレステロールといわれる「HDLコレステロール」と、悪玉コレステロールといわれる「LDLコレステロール」があります。
LDLコレステロールは動脈硬化を促進しますが、HDLコレステロールは動脈硬化予防作用があり、運動や適度の飲酒では増え、肥満や喫煙では減少します。

二見いすず: では、悪玉の「LDLコレステロール」に注意が必要ということでしょうか。
瀬戸山史郎Dr: そうですね。
「LDLコレステロール」は酸化されると、動脈硬化の原因になってしまうので、注意が必要です。

二見いすず: なるほど。
瀬戸山史郎Dr: つまり、悪玉コレステロールによる動脈硬化を防ぐ意味でも、コレステロールの酸化を防ぐ食品をとることが大切です。
二見いすず: なるほど。
どのような食品がよいのでしょうか。
瀬戸山史郎Dr: はい。
βカロチンを含む緑黄色野菜、ビタミンCを含む、柿、みかん、イチゴなどの果物、ビタミンEを含む植物性油、ポリフェノールを含む日本茶、ウーロン茶、紅茶、赤ワイン、タマネギ、納豆などもいいと思います。
二見いすず: では、中性脂肪の増加を予防するには、肥満を解消する、果物は1日1単位、つまり、リンゴ1個、バナナ1本などにとどめること、ラーメンや肉類など、動物性脂肪のとりすぎに気をつけることなどです。
悪玉コレステロールを増やさないためには、βカロチン、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールを含む食品をとることが大切、ということですね。

瀬戸山史郎Dr: その通りです。
もちろん、食生活のことだけではなく、適度な運動も大切です。
二見いすず: よくわかりました。
では、来週は、「高脂血症」の治療についてお話を伺います。
お話は、鹿児島県医師会の瀬戸山史郎(せとやましろう)ドクターでした。ありがとうございました。
瀬戸山史郎Dr: ありがとうございました。