2011.7.2 第426回放送分『高血圧』 ゲスト:宮田昌明ドクター



二見いすず: 7月に入りました。
今月のドクタートークは、「高血圧」について、鹿児島県医師会の宮田昌明(みやたまさあき)ドクターにお話を伺っています。
宮田さん、よろしくお願い致します。

宮田 昌明Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: では、今月は「高血圧」についてお話を伺ってまいりますが、その前に、血圧についてご説明をいただけますか。

宮田 昌明Dr: はい。
心臓は、人間の体に血液を送るポンプのような働きをしますが、そのときに血管にかかる圧力のことを「血圧」と言います。

二見いすず: なるほど。
心臓が血液を全身に送り出すときに、血管にかかる圧力のことを血圧というのですね。

宮田 昌明Dr: そうですね。
ちなみに、健康診断などで「上の血圧」「下の血圧」という言葉を聞かれたことがあると思いますが、これは、心臓がぎゅっと収縮して血液を全身に送り出すときの血圧を「上の血圧」あるいは「収縮期血圧」と言い、心臓がぐっと広がっているときの血圧を「下の血圧」あるいは「拡張期血圧」といいます。

二見いすず: なるほど。よくわかりました。
では、今月のテーマ「高血圧」について、お教えください。

宮田 昌明Dr: はい。
高血圧とは、上の血圧、または、下の血圧のどちらかの数値が、基準値よりも高い数値になることを言います。

二見いすず: なるほど。
では、その基準値とは、どのくらいのことを言うのでしょうか。
宮田 昌明Dr: はい。
高血圧だと診断するのは、病院の診察室で計った血圧が、上が140mmHg、下が90mmHg以上のときです。

二見いすず: はい。
高血圧だと診断されるのは、血圧を診察室で計ったときに、上が140mmHg、あるいは、下が90mmHg以上の方ということですね。

宮田 昌明Dr: そうですね。

二見いすず: 病院の診察室で計った場合、ということですが、家庭で計る場合とは違うのでしょうか。

宮田 昌明Dr: はい。
患者さんは、病院の診察室に入られると、普段よりは緊張されるケースも多く、平常時よりも血圧の値が高くなる可能性が高いのです。

二見いすず: なるほど。よく分かりました。
では、日本に高血圧の方というのはどのくらいいらっしゃるのでしょうか。

宮田 昌明Dr: はい。
2000年度の調査では、日本で約4000万人の方、つまり、国民の3人に一人が高血圧だという数字が出ています。

二見いすず: 4000万人ですか!

宮田 昌明Dr: そうなんです。
高血圧は、日本で最も多い病気といえるのです。
傾向として、やはり加齢と共に高血圧の方の割合も増えます。
男性の場合は50代で約50%、60代で約60%、70代で約70%の方が高血圧と診断されています。
女性はそれよりも各年代で5%〜10%少なくなります。

二見いすず: よく分かりました。
では、来週も引き続き、高血圧についてうかがいたいと思います。
お話は宮田昌明(みやたまさあき)ドクターでした。
ありがとうございました。

宮田 昌明Dr: ありがとうございました。