2011.9.3 第435回放送分『スポーツ外傷』 ゲスト:増田明敏ドクター



二見いすず: 9月になりました。
スポーツの秋にちなんで、今月は「スポーツ外傷」についてお送りします。
お話は鹿児島県医師会の増田明敏(ますだあきとし)ドクターです。
増田さん、よろしくお願いいたします。

増田 明敏Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: では、まず「スポーツ外傷」とは、文字通り、スポーツをしていてケガをしてしまうことを言うのでしょうか。

増田 明敏Dr: はい。
その通りです。
スポーツによるケガでは使いすぎによって起こる、いわゆる「オーバーユースシンドローム」といってテニス肘やジャンパー膝などのスポーツ障害もあります。
ですが、今回は、スポーツ中に偶発的におこるスポーツ外傷についてお話したいと思います。

二見いすず: わかりました。
では、具体的にはどのようなケガがあるのでしょうか。

増田 明敏Dr: はい。
代表的なものでは、人気のあるスポーツ、サッカーや野球、ラグビーなどで起きるケガがあります。

二見いすず: なるほど。
では、たとえばサッカーでは、どのようなケガが起きる可能性があるのでしょうか。

増田 明敏Dr: そうですね。
サッカーでは他のスポーツに比べ骨折の割合が高くなっています。
また手首や腕の骨折の割合も高くなっています。

二見いすず: なるほど。
では、野球はいかがですか。

増田 明敏Dr: はい。
野球ではボールが指に当たったり、ベースにすべり込むときに手をついて突指をしたり、手の骨折をしてしまうことも多いです。

二見いすず: なるほど。

増田 明敏Dr: また、ラグビーなどでは、タックルをしたりするときに激しく体がぶつかりますから、最悪の場合は、脊髄損傷などを起こしてしまうこともあります。

二見いすず: ねんざ、骨折、そして、脊髄損傷…。
やはり、激しいスポーツで起こりやすいのでしょうね。

増田 明敏Dr: そうですね。
試合中にほかの人と体の接触があるスポーツ、いわゆる「コンタクトスポーツ」は、「スポーツ外傷」、それも骨折などの重度の外傷が起きる可能性が高いですね。

二見いすず: なるほど。
では、そのほかに、起こりやすいケースはありますか?

増田 明敏Dr: そうですね。
やはり、ご本人のコンディションも関係していると思います。
たとえば、前日に睡眠不足だったり、疲れがたまっていたりすると、集中力に欠け、ケガが起こりやすくなります。

二見いすず: なるほど。

増田 明敏Dr: また、試合の終わりごろに起こるケガも多いです。
これも集中力が落ちてしまうからだと思われます。

二見いすず: なるほど。
よく分かりました。
ぜひ注意していただきたいと思います。
今週のお話は、鹿児島県医師会の増田明敏(ますだあきとし)ドクターでした。
ありがとうございました。

増田 明敏Dr: ありがとうございました。