2011.9.17 第437回放送分『スポーツ外傷』 ゲスト:増田明敏ドクター


二見いすず: 今月は「スポーツ外傷」についてお送りしています。
お話は鹿児島県医師会の増田明敏(ますだあきとし)ドクターです。
増田さん、今週もよろしくお願いいたします。

増田 明敏Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、「スポーツ外傷」を防ぐために、スポーツ前と後のストレッチをしっかり行うこと、また、それぞれのスポーツの基本のフォームやプレースタイルをきちんと学んで、正しい方法で鍛えていくことが大切だと伺いました。

増田 明敏Dr: その通りです。

二見いすず: では、今週はスポーツをしていて、万が一ケガをしてしまったときの処置についてお話をお願いします。

増田 明敏Dr: はい。
まず代表的な「スポーツ外傷」である「ねんざ」ですが、こちらは、「安静と冷却」が基本です。
よく「ねんざをしたらあたためた方がいいのですか? 冷やした方がいいですか?」と質問されますが、「ねんざ」をはじめとして外傷では「冷やす」のが基本です。

二見いすず: なるほど。
スポーツでねんざをしたら、むやみに動かさないで安静にすること、そして患部を冷やすことが基本なのですね。

増田 明敏Dr: そうですね。
ねんざをした直後は、患部が出血していることもありますから、あたためると出血を促進させてしまうことになります。
ですから、ねんざをした日はお風呂に入ることも控えていただきたいと思います。

二見いすず: わかりました。
ねんざをした直後は、あたためないで冷やすこと、ですね。
では、突き指の場合はどうでしょうか。

増田 明敏Dr: はい。
突き指も、ねんざと同じく、「安静と冷却」が基本です。
突き指は引っ張って治すと思われていますが、突き指の場合は、骨折や脱臼あるいは靭帯が切れていることもありますので、まずは冷やして安静に保ち、整形外科を受診されることをお勧めします。
そのほかの「スポーツ外傷」である、打ち身、脱臼、肉離れなども、応急処置は同じです。

二見いすず: なるほど。
わかりました。

増田 明敏Dr: また、スポーツをしていてケガをしたら、軽いものだと思っても、念のため病院で一度診察をしていただくことをぜひお勧めしたいと思います。
レントゲンなどで状態を正確に把握し、適切な治療を行うことがとても大切です。

二見いすず: わかりました。
安易な自己判断はいけませんね。

増田 明敏Dr: そうですね。
特にねんざなどは、初期の治療がとても大切です。
そのまま放置しておくと、患部がぐらぐらと不安定なままになり、これからも同じところを何度もねんざしてしまう可能性もあります。
治療は早ければ早いほど治りも早くなります。

二見いすず: わかりました。
スポーツでケガをしたら、すぐに病院に行き、適切な治療を行って早期に治しておくことが大切なんですね。
今週のお話は、鹿児島県医師会の増田明敏(ますだあきとし)ドクターでした。
ありがとうございました。

増田 明敏Dr: ありがとうございました。