2011.10.8 第440回放送分『眼科疾患』 ゲスト:大塚早苗ドクター


二見いすず: 今月は、10月10日の目の愛護デーにちなみ、眼の病気についてお送りしています。
お話は鹿児島県医師会の大塚早苗(おおつかさなえ)ドクターです。
大塚さん、今週もよろしくお願いいたします。

大塚早苗Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、一般的に多い目の病気として、白内障、緑内障、ドライアイ、結膜炎、ものもらいなどがあるとお話を伺いました。
今日は、その中の白内障について、詳しくお願いします。

大塚早苗Dr: はい。
目には、レンズの役割をする水晶体と呼ばれる部分があるのですが、この水晶体の中身のたんぱく質が変性して、濁ってしまう病気を白内障といいます。

二見いすず: 目のレンズの役割をする水晶体が濁ってしまう病気なんですね。
この病気になると、どんな症状が出るのでしょうか。

大塚早苗Dr: はい。
白内障になると、物がかすんで見えたり、まぶしさを感じたり、近視になったりします。

二見いすず: なるほど。
ある日を境に、突然かすんだりするのでしょうか。

大塚早苗Dr: いいえ、突然というより、徐々に見えにくくなる方が多いですね。
白内障は、先天的なものや全身疾患の合併症が原因となるものもありますが、数としては圧倒的に加齢によるものが多く、年齢を重ねるごとに少しずつ進行していくケースが多いです。

二見いすず: 加齢が原因のケースが多く、徐々に見えにくくなるのですね。

大塚早苗Dr: そうですね。
個人差はありますが、年齢を重ねると、水晶体は自然と濁ってきてしまいますから、ほとんどの方が白内障になる可能性があると言っていいでしょう。

二見いすず: なるほど。
よくわかりました。
では、白内障の治療はどんなものがあるのでしょうか。

大塚早苗Dr: はい。
まだごく初期の段階ですと、水晶体が濁るのをゆっくりにするお薬を処方して、進行を遅らせる治療をします。

二見いすず: はい。

大塚早苗Dr: そして、白内障が進行してきてしまったら、手術で治療する方法をとります。
手術は、濁った水晶体を取り出し、人工レンズを入れるという治療です。

二見いすず: なるほど。
手術で治療ですね。
それにしても、加齢による白内障は、多くの人が徐々にかかる病気ということで、いつ、どんな治療を始めるかは、判断が必要になりますね。

大塚早苗Dr: そうですね。
おかしいなという初期の段階で受診していただけると、治療方針や今後の病状の説明ができて、患者さんも安心できると思います。
また、白内障と思い込んでいて他の病気のこともあることも、知っておいていただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
お話は、鹿児島県医師会の大塚早苗ドクターでした。
ありがとうございました。

大塚早苗Dr: ありがとうございました。