2011.11.12 第445回放送分『インフルエンザ』 ゲスト:太原博史ドクター



二見いすず: 今月は、インフルエンザについて、お送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の太原博史(たはらひろふみ)ドクターです。
太原さん、本日もよろしくお願いいたします。

太原博史Dr: よろしくお願いします。

二見いすず: まず、先週のお話では、一昨年、昨年と大流行した新型インフルエンザは、今年からインフルエンザ2009と呼び名が変わり、季節性インフルエンザとして扱われるとのことでした。
改めて、インフルエンザ2009の特徴を教えてください。

太原博史Dr: はい。
インフルエンザ2009は、これまでの季節性インフルエンザと同じような流行のパターンをとると考えられており、主に高齢者や乳幼児の重症化が懸念がされています。

二見いすず: はい。
では、症状の特徴はいかがでしょうか。

太原博史Dr: はい。
主な症状は、一般感冒と違い、全身症状が強く、突然の高熱、咳、のどの痛み、鼻水、鼻づまり、全身のだるさ、頭痛、関節痛などが出ます。
これは、これまでの季節性インフルエンザとほぼ同様です。

二見いすず: 突然の高熱、咳、のどの痛み、鼻水、鼻づまり、全身のだるさ、頭痛、関節痛などの症状があるのですね。

太原博史Dr: そうですね。
そして、インフルエンザ2009は、乳幼児、高齢者、そして、持病を持っている、いわゆる「ハイリスク者」の方が、重症化する可能性があります。
また、「ハイリスク者」以外の健康な方でも、重症化の可能性があります。

二見いすず: わかりました。
では、「ハイリスク者」の方とは、どのような方でしょうか。

太原博史Dr: はい。
慢性の呼吸器の病気、慢性の心臓病、糖尿病、肝硬変などの持病をお持ちの方やステロイドなどの免疫を抑える薬を飲んでいる方などです。
また、呼吸器の病気の中でも気管支喘息・COPDの患者さんは、肺炎を併発しやすい傾向がみられます。

二見いすず: なるほど。
特に重症化しやすいのは、乳幼児、高齢者の方、そして、慢性の呼吸器の病気、慢性の心臓病、糖尿病、肝硬変などの持病をお持ちの方やステロイドなどの免疫を抑える薬を飲んでいる方とのことです。

太原博史Dr: そして、注意していただきたいのが、新型が季節性になったからといって、ウイルスの病原性が弱くなっているわけではないことです。
重症化し死につながる場合があることを忘れず、一人ひとりがしっかりと予防対策を行い、社会全体で集団流行を抑えていく努力が必要だと思います。

二見いすず: よくわかりました。
みんなが協力して感染拡大を防がなくてなりませんね。

太原博史Dr: そうですね。
まず、ぜひ考えていただきたいのがワクチンの接種です。
医療機関ではワクチンの接種がスタートしています。
通常、12月中旬から1月末にかけて流行のピークが来るといわれていますので、12月までには接種を終えていただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
太原さん、ありがとうございました。

太原博史Dr: ありがとうございました。