2012.6.16 第476回放送分『食中毒』 ゲスト:湯浅由啓ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは「食中毒」について、鹿児島県医師会の湯浅由啓(ゆあさよしひろ)ドクターにお話を伺っています。
湯浅さん、今週もよろしくお願い致します。

湯浅由啓Dr: よろしくお願い致します。

二見いすず: 先週は、食中毒の症状の代表的なものは、腹痛、発熱、吐き気、嘔吐、下痢、血便などの症状で、ひどい場合は、けいれんもあるということでした。

湯浅由啓Dr: その通りです。

二見いすず: そして、食中毒になってしまったら、医療機関を受診することが基本ということでしたね。
特に、小さいお子さんやお年よりは体力が心配なので、必ず早めの受診を、ということでした。

湯浅由啓Dr: そうですね。

二見いすず: 食中毒になったら、医療機関へ受診が基本、ということですが、家庭での処置で気をつけることはありますか?

湯浅由啓Dr: はい。
家庭での処置は、まず、脱水症状を防ぐために、水分補給をお願いしたいと思います。

二見いすず: はい。
水分補給ですね。

湯浅由啓Dr: はい。
水やお茶、そして薬局などで販売されている「OS1」などの経口補水液などを飲ませて、水分補給をお願いします。

二見いすず: はい。
よくわかりました。

湯浅由啓Dr: また、食中毒になったら、家庭での二次感染を防ぐという点にも注意していただきたいと思います。

二見いすず: 二次感染、ですね。

湯浅由啓Dr: はい。
例えば、食中毒になった人の嘔吐物や便には原因となる菌などが付着しており、トイレのドアやタオルなどに残ってしまう場合もあります。
それがほかの人に感染してしまうことがあるのです。

二見いすず: なるほど。
では、家族が食中毒になってしまったら、早めに医療機関に行くことはもちろんですが、ほかの人に感染を広げないためにも、嘔吐物や便の処理にも気をつけて、家族の方も手洗いなどをしっかり行い、二次感染を防ぐ必要があるということですね。

湯浅由啓Dr: そのとおりです。
また、家族に食中毒が出たら、その方は、そのときだけはお風呂には入らず、シャワーで済ませていただいた方がいいかもしれません。
ほかの家族の方に、お風呂を通じて感染してしまう可能性があります。

二見いすず: よくわかりました。

湯浅由啓Dr: 食中毒は、小さいお子さんやお年寄りにとっては、健康に大きな影響をおよぼす可能性もあります。
万が一、食中毒になってしまった場合は、そういった体力のない方々への二次感染を防いでいただきたいと思います。

二見いすず: よく分かりました。
来週は、食中毒の予防について、詳しくお伺いしたいと思います。
お話は、鹿児島県医師会の湯浅由啓(ゆあさよしひろ)ドクターでした。
ありがとうございました。

湯浅由啓Dr: ありがとうございました。