2012.7.21 第481回放送分『糖尿病』 ゲスト:鎌田哲郎ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「糖尿病」についてお話をうかがっています。
お話は、鹿児島県医師会の鎌田哲郎(かまだてつろう)ドクターです。
鎌田さん、今週もよろしくお願いいたします。

鎌田哲郎Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、糖尿病になる原因は、2つの型があり、血糖値を正常に保つ働きをするインスリンが分泌されない1型と、インスリンはある程度分泌されているけれども、うまく働かなかったり、分泌のスピードがゆっくりだったりして、うまく作用しないという2型があるということでした。
2型の場合は、遺伝因子をもっている方が、生活習慣の乱れなどが引き金になって発症するケースが多いとのことでしたね。

鎌田哲郎Dr: はい。
その通りです。

二見いすず: 1型でインスリンが分泌されない場合は、自分での予防は難しいと思いますが、2型の場合は、発症の引き金となる食生活の乱れ、運動不足、ストレスの蓄積、肥満などを、ご自分の努力で改善することができそうですね。

鎌田哲郎Dr: そうですね。
糖尿病予防のポイントは、まずは食生活です。
肥満にならないよう、食べ過ぎに注意すること。
また、食後の急激な血糖上昇を来さないための食べ方も重要です。

二見いすず: それは、どんな食べ方でしょうか。

鎌田哲郎Dr: はい。
ごはんや麺類、パンといったわれわれの主食は、炭水化物を多く含み消化されるとすぐ糖に分解され、食後に血糖値が高くなる大きな原因になります。

二見いすず: なるほど。

鎌田哲郎Dr: したがって、まず炭水化物を取りすぎない事がまず重要です。
また炭水化物がゆっくり吸収されるようにゆっくり時間をかけて食べることです。
また野菜や海草、キノコ、大豆類といった食物繊維の多い食品を一緒にとると、糖の吸収をゆっくりにしてくれます。
また、白米を玄米や雑穀米に替える方法もその意味で効果的な方法だと思います。

二見いすず: なるほど。

鎌田哲郎Dr: 次に食べる順番が重要で、野菜料理を先に食べてから、おかず、最後にご飯を食べるという順番で食べるとゆっくりでてくるインスリンでも対応でき、食後血糖を抑えることが出来ます。

二見いすず: なるほど。
よくわかりました。
では、おすすめの運動などはありますでしょうか。

鎌田哲郎Dr: はい。
運動量としては、週にトータルで2時間から3時間の有酸素運動を週2、3回に分けて行うことが推奨されています。
また、スクワットなどの筋肉トレーニングを15分程度、ウォーキングの前に行うとより脂肪がより燃えやすいといったこともわかってきています。

二見いすず: なるほど。
毎日でなくても大丈夫というのはありがたいですね。
週3回ならチャレンジできそうです。

鎌田哲郎Dr: そうですね。

二見いすず: 本日は、糖尿病予防について、食事のとり方やおすすめの運動などについてお話を伺いました。
来週は、治療について伺いたいと思います。
お話は、鹿児島県医師会の鎌田哲郎さんでした。
今週もありがとうございました。

鎌田哲郎Dr: こちらこそありがとうございました。