2013.3.23 第516回放送分『糖尿病』 ゲスト:鎌田哲郎ドクター



二見いすず: 今月のドクタートークは、「糖尿病」についてお話をうかがっています。
お話は、鹿児島県医師会の鎌田哲郎(かまだてつろう)ドクターです。
鎌田さん、今週もよろしくお願いいたします。

鎌田哲郎Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、糖尿病が若い方にも増えているというお話を伺いました。
20代、30代でも発症するケースも多いということですので、人事だと思わずに、きちんと検査をし、予防・治療に向き合っていただきたいということでした。

鎌田哲郎Dr: はい。
その通りです。

二見いすず: では、本日は予防について詳しく伺います。1型でインスリンが分泌されない場合は、自分で予防するのは難しいと思いますが、2型の場合は、食生活の乱れ、運動不足、ストレスの蓄積、肥満などを、ご自分の努力で改善することができそうですね。

鎌田哲郎Dr: そうですね。
糖尿病予防のポイントは、まずは食生活です。
肥満にならないよう、食べ過ぎに注意すること。また、食後の急激な血糖上昇を来さないための食べ方も重要です。

二見いすず: それは、どんな食べ方でしょうか。

鎌田哲郎Dr: はい。
ごはんや麺類、パンといった主食は、炭水化物を多く含み、消化されるとすぐ糖に分解され、食後に血糖値が高くなる大きな原因になります。

二見いすず: なるほど。

鎌田哲郎Dr: そこで、糖尿病の恐れのある方は、炭水化物を取りすぎない事が重要です。
また炭水化物がゆっくり吸収されるように時間をかけて食べることも大切です。
野菜や海草、キノコ、大豆類といった食物繊維の多い食品をとると、糖の吸収を遅らせてくれるのでおすすめです。

二見いすず: なるほど。

鎌田哲郎Dr: 次に食べる順番も注意しましょう。
野菜料理を先に食べてから、おかず、最後にご飯を食べるという順番で食べるとゆっくりでてくるインスリンでも対応でき、食後血糖を抑えることが出来ます。
また、白米を玄米や雑穀米に替える方法もいいですね。

二見いすず: なるほど。
よくわかりました。
では、おすすめの運動などはありますでしょうか。

鎌田哲郎Dr: はい。
運動量としては、週にトータルで2時間から3時間の有酸素運動を週2、3回に分けて行うことが推奨されています。
また、スクワットなどの筋肉トレーニングを15分程度歩く前に行うとより脂肪が燃えやすいといったこともわかってきています。

二見いすず: なるほど。
ぜひチャレンジしていただきたいと思います。

鎌田哲郎Dr: そうですね。

二見いすず: 本日は、糖尿病予防について、食事のとり方やおすすめの運動などについてお話を伺いました。
来週は、治療について伺いたいと思います。
お話は、鹿児島県医師会の鎌田哲郎さんでした。
今週もありがとうございました。

鎌田哲郎Dr: こちらこそありがとうございました。