2013.6.1 第526回放送分『放射線治療』 ゲスト:加治屋芳樹ドクター



二見いすず: 6月に入りました。
ドクタートークのテーマは「放射線治療」です。
お話は、鹿児島県医師会の加治屋芳樹(かじやよしき)ドクターです。
加治屋さん、よろしくお願いいたします。

加治屋芳樹Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 放射線治療といいますと、私たち一般の者には、なかなか馴染みが薄いのですが、どのような治療のことを言うのでしょうか。

加治屋芳樹Dr: はい。
放射線治療とは、体内にできた癌に放射線を当てて、根治を目指す治療のことを言います。

二見いすず: はい。
癌の治療に使われるのですね。

加治屋芳樹Dr: そうですね。
白血病などの血液の癌を除く腫瘤ができる癌治療に使われます。

二見いすず: なるほど。
では、放射線治療とは、どのような形で行われるのでしょうか。

加治屋芳樹Dr: はい。
最も一般的な方法は、専門の治療施設にある、放射線発生装置から、癌の局所に放射線を当てて、癌を治療します。

二見いすず: たとえば、横になって治療を受ける感じでしょうか。

加治屋芳樹Dr: そうですね。
放射線発生装置の治療台に横になっていただき、あらかじめ医師によって確認されている癌の腫瘤がある位置に向かって、正確に放射線が当たるように専門の医療技術者が機械をセットし、放射線を当てるという形になります。

二見いすず: なるほど。

加治屋芳樹Dr: 放射線治療は、CTスキャンやレントゲン写真を撮るときと同じX線が用いられます。

二見いすず: なるほど。

加治屋芳樹Dr: また、さきほど申し上げた、治療台に横になっていただき、外部から放射線を当てる治療のほかに、子宮がんの治療の場合は、子宮の中に放射線を出す線源と呼ばれる物質を直接入れて、子宮頚部の癌の病巣に集中的に大線量の放射線を当てる治療もあります。

二見いすず: はい。

加治屋芳樹Dr: また、前立腺等に小さな粒状の線源を組織内に埋め込んで治療する方法もあります。

二見いすず: なるほど、癌のできる場所によって、いろいろな方法があるのですね。
よくわかりました。

加治屋芳樹Dr: そうなんです。
また、最近ニュースなどでも耳にされることもあると思いますが、粒子線治療という、水素原子を光の速度に加速して腫瘍部にぶつけて治療する方法も、放射線治療の一つです。

二見いすず: よくわかりました。
これまで漠然としたイメージしかありませんでしたが、放射線治療が癌治療に使われていること、また、放射線治療にもいろいろな方法があることが分かりました。
お話は、鹿児島県医師会の加治屋芳樹(かじやよしき)ドクターでした。
ひき続き来週もよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。

加治屋芳樹Dr: ありがとうございました。