2013.6.8 第527回放送分『放射線治療』 ゲスト:加治屋芳樹ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークのテーマは「放射線治療」です。
お話は、鹿児島県医師会の加治屋芳樹(かじやよしき)ドクターです。
加治屋さん、今週もよろしくお願いいたします。

加治屋芳樹Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、放射線治療が、癌の腫瘤に放射線を当てて、根治を目指す治療のことをいうと伺いました。
また、放射線治療も、外部から放射線を当てるものが主流ですが、癌ができた部位によってさまざまな方法があるとのことでした。

加治屋芳樹Dr: その通りです。

二見いすず: はい。
では、今週は気になる放射線治療について、さらに詳しく伺いたいのですが、放射線治療を受ける流れはどのような形になりますでしょうか。

加治屋芳樹Dr: はい。
放射線治療は、主に癌の治療に使われますから、癌患者の方々が受けることになります。
健康診断で癌が発見された方や、医療機関で発見された方などが、内科や外科を通じて放射線科へ来られる場合もありますし、最初から放射線治療を希望されて直接放射線科へいらっしゃる患者の方もいらっしゃいます。

二見いすず: なるほど。
一般の者にとって、放射線科は、なかなか敷居が高いような気がするのですが、癌になった場合、自分の選択として、放射線治療を希望するということも可能なのですね。

加治屋芳樹Dr: そうですね。
健康診断で癌が発見されたり、医療機関で発見されたりした場合、まずはかかりつけのドクターへご相談されるといいと思いますが、そこで放射線治療を希望すると伝えられる方法もあると思います。

二見いすず: なるほど。

加治屋芳樹Dr: そして、癌の治療には、抗がん剤による薬での治療や、外科手術で腫瘤を摘出する治療、放射線治療など、さまざまな方法があることを知り、医師と話し合いながら、ご自分らしい選択をされることがのぞましいですね。

二見いすず: そうですね。

加治屋芳樹Dr: 治療法の特徴や生活や体への影響を知り、ご自分のライフスタイルや考え方に合ったものを納得して選んでいただければいいと思います。

二見いすず: なるほど。

加治屋芳樹Dr: たとえば、放射線治療につきましては、癌の腫瘤に放射線を当てる治療を25回〜30回にわけて行うのが一般的です。

二見いすず: えっ、25回〜30回に分けて行うのですね。

加治屋芳樹Dr: そうですね。
トータルで浴びる放射線の量を考えながら、治療計画を立て、体への負担をできるだけ抑えるために放射線量を考えながら、何度も同じ場所へ放射線治療を行います。

二見いすず: 1回あたりの時間はどのくらいですか。

加治屋芳樹Dr: はい。
放射線治療は、1回の治療時間が10分前後と短く、痛みもなく、傷もないため、日帰りで治療される方もおられます。
普通に仕事を続けながら、治療を行っている方もいます。

二見いすず: よくわかりました。
お話は、鹿児島県医師会の加治屋芳樹(かじやよしき)ドクターでした。
ひき続き来週もよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。

加治屋芳樹Dr: ありがとうございました。