2013.6.29 第530回放送分『放射線治療』 ゲスト:加治屋芳樹ドクター


二見いすず: ドクタートークのテーマは「放射線治療」です。
お話は、鹿児島県医師会の加治屋芳樹(かじやよしき)ドクターです。
今週もよろしくお願いいたします。

加治屋芳樹Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: これまで4回にわたり、放射線治療について詳しく伺ってきました。
最終日の今日は、これまでのお話をもう一度おさらいしたいと思います。

加治屋芳樹Dr: そうですね。

二見いすず: はい。
では、放射線治療とは、癌の腫瘤に放射線を当てて、根治を目指す治療のことをいうと伺いました。
また、放射線治療も、外部から放射線を当てるものが主流ですが、癌ができた部位によってさまざまな方法があるとのことでした。

加治屋芳樹Dr: そうですね。

二見いすず: また、放射線治療は、癌の局所に外部から放射線を当てる治療が一般的とのことで、患者の方への負担が少ないと伺いました。

加治屋芳樹Dr: そうですね。
放射線治療は、短い時間で治療できて、傷もないため、治療後の痛みなどの影響も軽度で抑えられるので、場合によっては、仕事などの日常生活を続けながら、治療をすることも可能です。

二見いすず: そうでしたね。

加治屋芳樹Dr: ただし、もちろんまったく治療の影響がないわけではありません。
軽度の皮膚炎、粘膜炎、脱毛、口やのどの乾燥、全身倦怠感などがでる場合もありますし、治療後に軽度の影響が出る場合もあります。
詳しくは、専門医におたずねいただき、ご確認いただけたらと思います。

二見いすず: なるほど、よくわかりました。
また、放射線治療は、何度も回数を重ねて治療をされるということでしたね。

加治屋芳樹Dr: そうですね。
癌の腫瘤に放射線を当てる治療を25回〜30回にわけて行うのが一般的です。
トータルで浴びる放射線の量を考えながら、治療計画を立て、体への負担をできるだけ抑えるために放射線量を考えながら、何度も同じ場所へ放射線治療を行います。

二見いすず: なるほど、よくわかりました。
放射線の量はもちろん医療的に考えられているから安心ですし、体への影響が少ないので、生活の質を大きく変えずに、治療することが可能なのですね。

加治屋芳樹Dr: そうですね。
そういった放射線治療の特徴をふまえて、医師と話し合いながら、抗がん剤による薬での治療や、外科手術で腫瘤を摘出する治療などと適切に組み合わせ、ご自分らしい治療方法の選択をしていただきたいと思います。

二見いすず: はい。
よくわかりました。
もし癌に向き合うことがありましたら、放射線治療の特徴をふまえて、自分のライフスタイルや生き方などを考えながら治療を選択していただきたいと思いました。
お話は、鹿児島県医師会の加治屋芳樹(かじやよしき)ドクターでした。
ありがとうございました。

加治屋芳樹Dr: ありがとうございました。