2013.8.17 第537回放送分『熱中症』 ゲスト:吉原秀明ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは「熱中症」について鹿児島県医師会の吉原秀明(よしはらひであき)ドクターにうかがいます。
吉原さん、今週もよろしくお願いいたします。

吉原秀明Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、熱中症の段階に合わせた対処法について、軽い段階、そしてその次の段階に進んだときについて伺ってきました。
今週は、最も重い熱中症になってしまったときの対処法について伺いたいと思います。

吉原秀明Dr: はい。
重い熱中症についてですが、話しかけても正常な反応がなかったり、体温が高いのに皮膚が乾いた状態になったりしたら、かなり重度の熱中症だと思われるので、至急救急車を呼んでください。

二見いすず: 意識障害が見られたら、すぐに救急車ですね。

吉原秀明Dr: はい。
多臓器障害になり、命に関わることもありますから、迅速な対処が必要です。
救急車が迎えに来るまでの時間も無駄にできませんから、周囲にいらっしゃる方々は、衣服の上から水をかけてあおいだり、腋の下や足の付け根、首を水や氷で冷やしたりするなどの応急処置をぜひしていただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
これまでのお話をまとめますと、熱中症が軽い段階の場合は、本人が自分で水分をとることができれば、涼しく風通しのいい場所で安静にして水分・塩分補給をして様子を見ること。
そして、衣服をゆるめたり、脱いだりして、首やわきの下や足の付け根を冷やしたりすることも効果的とのことでした。

吉原秀明Dr: そうですね。

二見いすず: また、熱中症がもっと進んだ場合は、気分が悪くなっていて自分では水分や塩分をとることができなくなっているので、医療機関を受診して、点滴で対処をしてください、ということでした。

吉原秀明Dr: その通りです。

二見いすず: そして、重い熱中症の場合が最も注意が必要で、意識障害が見られたら、すぐに救急車を呼ぶということでしたね。

吉原秀明Dr: そうですね。
ひどい脱水症状や多臓器障害になりますと、後遺症が残る場合もありますし、命に関わることもありますので、迅速な対応をお願いしたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
段階に応じて適切な対応を心掛け、重い場合は、迷わずに医療機関に相談していただきたいと思います。

吉原秀明Dr: その通りです。

二見いすず: 来週は引き続き「熱中症」の予防について詳しくお話を伺いたいと思います。
今週もお話は、鹿児島県医師会の吉原秀明(よしはらひであき)ドクターでした。
ありがとうございました。

吉原秀明Dr: ありがとうございました。