2013.10.26 第547回放送分 『乳がん』 ゲスト:金子朋代ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、10月が鹿児島県ピンクリボン月間であることにちなみ、「乳がん」についてお送りします。
今週は、鹿児島県医師会の金子朋代(かねこともよ)ドクターにお話を伺います。
よろしくお願いいたします。

金子朋代Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、乳がん検診の内容について詳しく伺いました。
今週は治療についてお願いします。

金子朋代Dr: わかりました。
乳がんの治療には、手術、ホルモン療法、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。
がんの程度により治療法が異なります。

二見いすず: なるほど。
手術には、乳房を温存する方法もあるそうですね。

金子朋代Dr: そうですね。
手術には、乳房を温存する方法、すべて切除する方法、また再建する手術などがあります。

二見いすず: なるほど。
やはり早期ですと温存することが可能なのでしょうか。

金子朋代Dr: がんの広がり方によりますので、一概に早期だから温存ということではありません。
また、再発のリスクを患者様自身がどう考えるか話合いをしながら、どういった方法をとるかを判断していきます。

二見いすず: なるほど。
がんの状態や患者さんの意思などをふまえて、どういった方法をとるかを判断していくのですね。

金子朋代Dr: そうですね。
また、薬物療法については、近年飛躍的に進歩しており、比較的副作用の穏やかな分子標的薬という薬も出てきています。
以前よりも乳がんの生存率も高まっていますので、詳しくは医療機関にご相談いただけたらと思います。

二見いすず: なるほど。
薬物治療も進歩しているとは、心強いですね。
もし乳がんにかかっても、さまざまな治療法を検討して向き合っていきたいものですね。

金子朋代Dr: そうですね。
乳がんにつきましては、早期発見して治療すれば生存率は高いですし、さまざまな治療法も進んできているので、まずは定期検診で発見を心掛け、万が一乳がんになってしまったら、医療機関で医師と共にさまざまな方法を検討しながら、治療を進めていただきたいと思います。

二見いすず: そうですね。

金子朋代Dr: 乳がんは、40歳を過ぎるとかかる確率が高まるとされていますので、1〜2年に一回の定期検診をおすすめしたいと思います。
30歳を過ぎた頃からは乳がん検診を意識していただきたいと思います。
また、乳がんには、遺伝的な要因がある場合もあります。
もしご家族に乳がんの方がおられましたら、若い方でも検診をされることをおすすめされることがあります。

二見いすず: よくわかりました。
10月はピンクリボン月間ということで、乳がんについての正しい知識と、乳がん検診の大切さについてお話を伺ってきました。
女性の方は、これを機会に、ぜひ乳がんについて意識を高めていただきたいと思います。
お話は鹿児島県医師会の金子朋代ドクターでした。
ありがとうございました。

金子朋代Dr: ありがとうございました。